内閣府総合科学技術イノベーション会議が推進する「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の1テーマである「SIP自動走行システム(SIP-adus)」は、11月15日、欧・米・アジアパシフィックの専門家と自動運転の取り組みを共有するワークショップ「第3回 SIP-adus workshop 2016」を開催した。
SIPとは内閣府が主導するプロジェクトで、重要な社会的課題や、日本経済の再生に寄与することが期待される10の課題に対する科学技術イノベーションの実現を目的としている。
10の課題はそれぞれ、実用化・事業化を目指して産学官連携で進められており、そのうちの一つが、今回のSIP-adusとなる。
オープニングセッションでは、まず内閣府 科学技術・イノベーション担当政策統括官 山脇良雄氏が登壇し、開会の挨拶を述べた。
続いて、フィンランドの運輸通信省大臣 Anne Berner氏が登壇した。「自動運転はセキュリティ、通信インフラなどハードルが高いが、物流そのものが変化し、安全性、持続可能性がもたらされる。モビリティ・アズ・ア・サービスをコンセプトに、自動運転にむけた社会基盤づくりに対して、政府として強くコミットしていく」と説明した。
オープニングセッションの最後には、SIP-adusのトップとなるプログラムディレクター、トヨタ自動車の葛巻清吾氏が登壇。今回の国際間情報共有ワークショップ開催にあたって、「自動運転の実現には、国際的な協調と標準化が必須だ」とし、オープニングセッションを締めくくった。