【ホンダ フリード 試乗】“大きいことはいいこと”とは限らない日本のために…諸星陽一

試乗記 国産車
ホンダ フリード ハイブリッドEX
ホンダ フリード ハイブリッドEX 全 9 枚 拡大写真

2代目となる『フリード』は、先代を上まわる性能を目指して各種寸法、機能をブラッシュアップして登場した。

ボディサイズは従来どおり5ナンバー枠に収まるもの。『ステップワゴン』と比べると、全幅は同一、全高はFFで130mm、4WDで120mmフリードが低く、全長は425mmフリードが短い(ステップワゴン標準タイプ比)。こうなると室内空間の余裕がないように感じるかもしれないが、クラスを考えれば十分なスペースを確保している。

もちろん3列シートそれぞれに人が乗ってしまうとラゲッジスペースはさほど確保できないが、2列までしか使わないならラゲッジスペースも含めて必要十分。6人が乗れる、もしくは4人+荷物という使い方を求める人にピッタリのクルマということになる。でも、いざというときにたくさんの荷物が積めたほうが便利…という考えならステップワゴンを選ぶことになるのが人情だ。

しかし、考えてみてほしい、普段は使わない空間をずっと持ち歩かなくてはならないのはやっぱり無駄だ。住んでいる家が広く、周囲の道も広く、いつも行く場所の駐車場も広大で、ガソリン代などのランニングコストも気にならない生活なら“大きいことはいいことだ”で済むが、扱いやすいサイズのクルマを求めるならフリードあたりがちょうどいいはず。

フリードハイブリッドのパワーユニットは110馬力のエンジンと29.5馬力のモーターの組み合わせ。ミッションはデュアルクラッチ式AT。モーターのみ、エンジンのみ、エンジン+モーターのハイブリッド走行の走行パターンを組み合わせた複雑な走行モードで走るが、それを探るようにしない限りなにを使って走っているかはわからない。とにく際立った走りのフィーリングはないが、使いやすいものとなっている。

ハンドリングも際立ち感こそないものの、よくまとまっていて使いやすい。もちろんガンガン攻め込んで走るようなセッティングではないが、ミニバンとはいえホンダらしいシャープさを持っている。それでいて、ファミリーユースでも十分に対応できるだけの乗り心地も確保しているのは上手なところだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. コメリが洗車グッズの新商品を発売、撥水力2倍のカーワックススプレーなど4アイテム
  2. 世界初、個人所有できるレベル4自動運転「ロボカー」誕生、2026年に納車開始
  3. 不適切利用47%、カメラ式駐車場管理システムで判明…熊野白浜リゾート空港
  4. <新連載>[車内エンタメ最新事情]音楽を聴く場合、スマホはどう繋ぐ? 便利なのは? 音が良いのは?
  5. 【エクストレイル AUTECH SPORTS SPEC試乗】エクストレイル史上最高の乗り心地に感動…加茂新
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る