日本格付研究所は、欠陥エアバッグ問題で業績が悪化しているタカタの格付を3段階引き下げた。
タカタの長期発行体格付をBBマイナスからBマイナス、債権格付もBBマイナスからBマイナスに3段階引き下げ、格付の見通しについては「ネガティブ」を継続する。
タカタの足元の収益は堅調に推移しているものの、一部自動車メーカーからの新規受注停止が長引いており、中期的な収益減少の可能性が高まっている。現在は、自動車メーカーがリコール費用を立て替えているため、隠れ債務が積み上がっている。このため、財務面では銀行からの借入金残高が維持されているものの、2017年に償還期日を迎える社債償還資金を確保できるか予断を許さない状況。
経営再建のため、スポンサー選定に時間を要しており、経営基盤の安定化に向けた進捗がみられないことを懸念、今回長期格付を引き下げた。
また、経営再建については一層不透明感が強くなっていることから、長期発行体格付の見通しはネガティブを継続する。
日本格付研究所では、再建に向けた取り組み、調査リコール費用の負担及び訴訟の動向などに加え、財務面での対応状況をフォローし、格付に反映していくとしている。