Uberの自動運転車によるサービスはなぜ中止に追い込まれたのか?

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ライドシェアリングサービスUberが14日に発表した、カリフォルニア州公道における自動運転車の試験走行が、カリフォルニア州車両管理局(DMV)が許可の取得を要求したことに端を発し、同州でのテストが中止されることとなった。改めてその経緯と背景についてお伝えしよう。

Uberが自動運転車によるサービスをサンフランシスコで開始したのは14日のこと。提携するボルボの『XC90』に自動運転に必要な機器を搭載し、実際に走行する映像も公開されるなど話題となった。

ところが、カリフォルニア州車両管理局(DMV)は14日のUberの発表に先立ち、13日に声明を発表。「自動運転車の責任ある探究」を呼びかけ、テスラやフォードなど、すでに試験走行のための許可を取得しているメーカー20社と同様に、Uberも許可を取るべきとの立場をとった。

Uberは監視員が乗車するため「自動運転車」には当たらないとして拒否していたが、カリフォルニア州自動車連盟(CFT)がUberの自動運転車の登録を抹消。試験走行の停止を余儀なくされた。

Uberが9月にピッツバーグにおける自動運転車の導入を発表した際、「悪天候など人間が介入すべき多くの条件」に備え、ドライバーを乗車させる方針を明らかにしていた。ライドシェアリングを「ドライバーと自動運転車の両方が提供すべき統合的なサービス」と捉える定義に基づく方針だ。

サンフランシスコの公道における試験走行の実施についても、すでに成功を収めたピッツバーグのモデルの踏襲を公言。ピッツバーグ、アリゾナ州、ネバダ州、フロリダ州など、技術革新に積極的な都市や州と同様に、カリフォルニア州の寛大な対応を期待した。

対応に納得できないUber側では、16日に同社の自動運転車プロジェクト責任者アンソニー・レバンドウスキ氏が反論。「Uber車は『物理的な制御や人の監視なしに車を運転する』技術を備えた自動車として定義される『自動運転車』には当たらない。最先端技術ではあっても、依然として高度に訓練されたオペレーターの監視を要するため、通常の車となんら変わらない」とし、Uber車には許可は不要と主張した。

Uberに対し法的措置も辞さない構えを示していた当局は、Uberの16台の自動運転車の登録を抹消。この措置についてMarketWatchは21日、「Uberが所有する16台の自動運転車はテスト車両として適切に登録されていなかった」とするDMVの声明を報じた。

DMVは21日、Uberが手順に従い、「カリフォルニア州の自動運転車試験許可を申請すれば、協力を約束する」との書簡を送っている。Uberも態度を軟化し、「現在、自動運転車を再び導入できる場所を見極めているが、カリフォルニア州に100%貢献し、州全体のルールをさらに発展させるため、いっそう努力を倍増させる」との声明が、複数のメディアで伝えられた。

Forbes誌は21日付記事で、「許可の申請には、150ドルの手数料以外に、事故データや報告書の提出に同意しなくてはならない。人間の運転手が、自動化されたシステムを、どれほど頻繁に支配しているかがわかる情報を、Uberは一般に公開したくないのだろう」と、対立の背景を推論している。

《Glycine》

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