【CES 2017】ZFがNVIDIAと提携し、自動運転用のAIシステム「ProAI」を発表

自動車 テクノロジー ITS
ZFとNVIDIAの戦略的提携が発表された
ZFとNVIDIAの戦略的提携が発表された 全 3 枚 拡大写真

グローバルメガサプライヤーの一角であるドイツのZFは1月4日、CESのプレス向けイベントで、NVIDIAとの戦略的提携による自動運転用AIシステム「Pro AI」を発表した。

プレゼンテーションにはZFのシュテファン・ゾンマーCEOと、NVIDIAのロブ・チョンゴール ヴァイスプレジデントが登壇した。

これはNVIDIAの車載AI向けプラットフォーム「DRIVE PX 2」に、ZFの自動運転用AI「ProAI」を搭載したもので、自動運転を実現するために欠かせないパーツとして市場に提供される。量産は2018年以降の予定。乗用車だけでなく、トラックおよび産業用機械も対象となる。

NVIDIAのSoC(システムオンチップ)は、AIのプラットフォームとして、その性能の高さで世界中の市場を席捲している。しかし車載向けに関しては、オランダのNXPや日本のルネサスエレクトロニクスなど、数多くの車載納入実績のあるSoCサプライヤーが大きなシェアを持っており、実績の面でNVIDIAはまだこれからだ。

自動車メーカーは、部品の調達に関して実績を非常に重要視する。先般のタカタのリコールの例を挙げるまでもなく、部品の瑕疵がビジネスに深刻な影響を与えるためだ。その点で、NVIDIAにとって今回のProAIは大きな意味を持つ。実績豊富なメガサプライヤーのプロダクトであれば、自動車メーカーも買いやすいからだ。

自動運転を実現するための”目”となるセンシングデバイスは具体化が進んでいるのに比べ、”頭脳”となるAIは、まだ具体像が浮かばない。ZFとNVIDIAの提携のほかにも、デンソーとNECの協業や、BMW・インテル・モービルアイの提携など、各社の動きが活発になっている領域だ。

《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 「赤色くるー!!」2026年モデルのカワサキ『エリミネーター』に熱視線!新カラー&グラフィック追加へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る