【ポルシェ マカン GTS 試乗】お手軽だな、と感じさせてしまうキャラクター…諸星陽一

試乗記 輸入車
ポルシェ マカン GTS
ポルシェ マカン GTS 全 8 枚 拡大写真

ポルシェが『カイエン』の下に位置するSUVモデルとして設定したのが『マカン』。プラットフォームはアウディ『Q5』とパーツ共有が行われているモデルだ。

現在、日本で販売されているマカンは2リットル直4ターボ(252馬力)のマカン~3.6リットルV6ツインターボ(440馬力)マカンターボパフォーマンスの5グレードがある。試乗車は3リットルV6ツインターボ(360馬力)のマカンGTSで、車両本体価格は939万円となっている。

SUVといってもライトモデルに属するマカンだが、その全幅は1.9mをオーバーしている。カイエンや『パナメーラ』などさらに大型のSUVやセダンが存在する現在のポルシェのラインアップにおいては手軽だな…と感じてしまうところがちょっと滑稽。だが、そう思わせるだけの軽快感などが存在しているのもまた事実。

現代のSUVらしい味付けのハンドリングはじつに軽々としていて、クルマの大きさや重さを感じさせることがない。マカンGTSの車重は2トン近くあるのだが、それを感じることはない。ステアリングをスッと切れば、クルマの向きもスッと変わる。その動きはけっして急激ではないし、鈍重でもない。マカンというクルマのサイズ、キャラクターにあった動きだ。

もちろん、360馬力、500Nmというエンジンの出力がマカンのスポーティさを大きくサポートしていることは明か。アクセルをドンと踏み込めば、ポルシェらしい力強い加速を味わうことができる。しかしゆっくりとしたアクセルの踏み方ではトルク発生はおだやかで扱いやすいものだ。おとなしく走っても使いづらさはまったくない。

約1000万円という車両本体価格はなかなか普通の生活をしていたら手に入れられるタイプのクルマではないが、マカンのなかでもっともリーズナブルなモデルは685万円。レクサス『RX』の上級グレードと同レベルの価格帯。このクラスを考えている人には悩ましい存在なのかもしれない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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