【ホンダ CB1100 新型】直4の原音を活かして奏でるマフラーに…内部構造を3室から2室へ変更

モーターサイクル 新型車
新型CB1100シリーズ
新型CB1100シリーズ 全 9 枚 拡大写真

排気サウンドには様々な音の成分が混ざっている。聴く人はそれらのハーモニー如何で“良い音”と感じる。新型『CB1100』の排気音にはこれらの“調律”が徹底的になされている。

まず、マフラー内部を従来の3室から2室構造に変更し、原音そのものの鼓動を聞かせる。また、連通管内に設けた仕切り板に穴を開けることで、空冷直4ならではの“輪郭感”のキモとなる高音域の混じる原音を活かした。

吸排気系設計担当の羽山良孝氏はこう言う。

「仕切り板の穴径を大きく、数を増すほど高音域が出る傾向です。また、仕切り板に穴を設けることで排気が膨張室を通過しないため、原音を活かせるのです」

鼓動感は“迫力の重低音の周期的な変化”と“少しの高音域成分”のバランスがカギとなる。円断面のテールパイプを使うことにより、単純に高音域を減衰させるだけではなく、重低音を活かしながら、低音域と高音域のバランスをチューニングした。

「連通管やテールパイプが長く、細い程、排気音は減衰し音量は小さくなります。しかしその分、排出ガスの抵抗となり、出力が低下する傾向となるので、法規対応を前提として音と出力とのバランスをとる必要があります」

新型CB1100シリーズのマフラーは、クローム仕上げによるトラディショナルなイメージを踏襲しつつ新設計したもの。エキゾーストパイプを2重管にし、熱による変色を抑制した。

また、車体のシルエットに凝縮感を出すため、全長を70mm短縮し、外径を最大7%スリム化。マフラーだけで2.4kgの軽量化を実現し、車体の取り回しやすさも飛躍的に向上した。もちろん、最新の騒音規制や排出ガス規制に適合している。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. アルファロメオの新型SUV『ジュニア』日本発売に、「420万円はリーズナブル」「マジで美しい」など反響続々
  2. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  3. 外装も内装も「どピンク」な超高級SUV、ベントレー特注部門のスゴ技とは
  4. ジープ『チェロキー』新型、新写真からリアデザインが判明
  5. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る