【スズキ ワゴンR 試乗】前が見やすいこと、その安心感と気持ちよさは格別である…岩貞るみこ

試乗記 国産車
スズキ ワゴンR ハイブリッドFZ
スズキ ワゴンR ハイブリッドFZ 全 8 枚 拡大写真

「いつものワゴンR」である。背が高くなったわけでもない。フロントウィンドーが直角に立ったり、背がものすごく高くなって室内空間を稼いでいるわけでもない。なのに、やたら前方がよく見える。視野が広がった感じがするのだ。

運転席の座面が高くなったのか? 改めて乗り降りしてみるけれど、これまでの『ワゴンR』独特の座面の高さ、乗り降りのしやすさだ。なのに、前方の景色の見渡しやすさはいったいなんだろう? 三角窓が作られたせいもある。窓枠やサイドミラー部分で隠れがちなナナメ下方の視界を確保するための窓だ。でも、それだけじゃない。そして気づく。ダッシュボードが低いのだ。だから、やたら視野が広くなっているのだ。

インパネは、大胆にこれでもかと水平を基調としたデザインである。スイッチ類を中央にうまくまとめてすっきりしている。このデザインにより、インパネ全体の厚みを抑え、ゆえにダッシュボードの位置を下げることに成功したというわけだ。前が見やすいことの安心感と気持ちよさは格別である。

さらに、フロントウィンドーの面積を大きく使えることで、速度計をウィンドーに表示するヘッドアップディスプレイも、前方視界の邪魔になることなく、ゆとりをもって見ることができる。しかも、速度だけでなく、いま、何速にはいっているかギアの位置も表示してくれるので、R、N、Dの入れ間違い防止にも一役買ってくれている。

室内の使いやすさや質感は、軽自動車の競争ポイントだが、その点、いつも置き場所に困っていた傘を、後部ドアにタテにおけるところが面白い。しかも、もともとあるボディの水抜き穴があるため、雨のしたたりがたまることもないという。カーナビ画面の下には、いまやお約束のUSBのジャックもある。乗りやすく使いやすい、まさに普段の友なのである。

■ 5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  3. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  4. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  5. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る