最上級バスの旅「碧号」誕生、客室やトランクに初採用いろいろ…クラブツーリズム

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クラブツーリズム「ロイヤルクルーザー 四季の華」新型『碧(あおい)号』発表(都内、6月23日)
クラブツーリズム「ロイヤルクルーザー 四季の華」新型『碧(あおい)号』発表(都内、6月23日) 全 12 枚 拡大写真

「最上級バスの旅」を提供するクラブツーリズムの「ロイヤルクルーザー四季の華」に新型車が加わる。日野『セレガ』ベースの18人乗り豪華バス、「碧(あおい)号」。なの花交通(千葉県佐倉市)が車両保有・運行を担い、7月1日から営業運転に就く。

碧号は、「ロイヤルクルーザー 四季の華」を担う現行車両の、「海号」「空号」に次ぐ3種目。2016年登場の海号は、日の丸自動車が運行。2017年4月登場の空号は、神奈中観光が運行。ともに三菱ふそうトラック・バス『エアロエース』『エアロクィーン』がベース。

海号・空号の定員が21名に対し、碧号は、3名減の18名。そのぶん座席空間が拡大し、全面革張りシートの横幅は51cm、シートピッチ(座席間の広さ)は128.5cmと、さらにゆとりを持たせた。

6月23日に行われた試乗会で、実際に乗ってみると、足元と頭上に進化を感じる。足元には、リビングのソファ前に置かれたテーブルを想わせる木製(椋(むく)の木)の机が広がる。

また、頭上がいつも以上にすっきりし、圧迫感がない。従来の観光バスや路線バスにある、荷物棚がない。

「乗客は、大事な手回り品を離れたところに置きたくないという思いがある。頭上の荷物棚に置くより、視界に入る位置、足元などに置きたいという気持ちがある。そうした思いを反映し、頭上の荷物棚を撤去し、足元空間に木製テーブルと荷物置きスペースを設けた」(同社)


海号・空号の定員よりも3名減らした理由は、このあたりにあるかもしれない。この木製テーブルを配置するために、横3席1列ぶんを減らし、シートピッチを拡大させたと思われる。

前後・上下方向にゆとりを持たせた碧号は、客席からの車窓にも工夫を込めた。「セレガのオプションにある細い窓枠、めいっぱいの大型窓を採用し、眺望を楽しめるようにした」という。

従来の観光バスなどにあるようなカーテンもやめた。視界を遮る横スライド形カーテンをやめ、上から降りてくるロールカーテンを採用することで、窓まわりがすっきりした。

タブレットや冷蔵庫を初採用

碧号は、海号・空号にない新しい車内サービスも採用している。碧号は、NTTドコモと手を組み、「観光バスで初めて」というタブレット(iPad)を全席に配置。

このタブレットでは、添乗員が撮影した記念写真などをリアルタイムに見られるほか、車内の専用プリンターで画像をプリントアウトすることもできる。

また、添乗員が現在地の解説などを行っているときは、スライド同期機能を使い、添乗員の画面スライドにあわせて、乗客全員のタブレットも自動で画面を動かすことができる。また、Googleマップも表示でき、現在地を把握できたり、ドコモのdヒッツなどのエンタテイメントコンテンツも楽しめる。

業界初はこれだけではない。従来はスーツケースやキャリーバックなどを積み込むトランクに、20個のロッカーと、冷蔵庫を搭載。「旅先で購入した生鮮食材やケーキなども、この冷蔵庫があれば心配なく運べる」という。

木材をふんだんに使用したり、トランクにロッカーや冷蔵庫を搭載するなどで「電源増設や車体重量増加など厳しいハードルがあったのでは」と聞くと、「従来の60人乗りのベース車と比べて、電源も重量も変わらない。むしろ60人満席時よりも軽いかも」と話していた。

碧号は、海号・空号とともに、クラブツーリズム最上級ブランド「ロイヤル・グランステージ」の旅で活躍。6月23日現在、京都祇園祭、長良川鵜飼、大相撲名古屋場所、諏訪湖花火大会、日本海縦断といった「東京発、碧号利用」の旅が設定されている。



《レスポンス編集部》

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