パリの夕暮れをイメージした100台の限定車…ルノートゥインゴノクターン

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ルノー トゥインゴノクターン
ルノー トゥインゴノクターン 全 24 枚 拡大写真

ルノー・ジャポンは6月29日、昨年9月に導入が開始されたコンパクトカー、『トゥインゴ』の限定車、『トゥインゴノクターン』を100台限定で発売した。価格は199万円。

この限定車は本国では『トゥインゴコズミック』という特別仕様車として販売されたもので、その中からルノー・ジャポンとして100台確保し、今回の限定販売となった。

◇夏至の時期、パリの夕暮れと音楽祭

名称について同社マーケティング部マネージャーのフレデリック・ブレンさんは、「コズミックとは宇宙という意味。日本でトゥインゴは“トゥインゴ・パリ”として訴求しているため、イメージが合わなかった」と明かす。

そこでちょうど販売タイミングが夏至に近く、ボディカラーがその時期のパリの夕焼けに近いこと。また、夏至の日はパリのいたるところで音楽祭が開催されることからトゥインゴノクターンと命名された。

6月21日の夏至、パリの夕暮れは10時半くらいだという。「この日はフランスをはじめ多くのヨーロッパの国々で音楽祭が1日中開催されている。オフィスを出て8時から9時頃になってもまだ外は明るく、音楽祭がそこら中でやっている。そういった夕暮れの街を、音楽を聴きながら歩いて行くと、このボディカラーに近い夕焼けを見ることが出来る。このボディカラーはまさしくパリで見ていた夕焼けの色だ」と述べ、ボディカラー名を紫がかった青、ブルーノクターンとした。

トゥインゴノクターンはインテンス(189万円)をベースに、10万円アップの199万円で販売される。その特徴はボディカラーをはじめ、サイドストライプ、アロイホイールなどだ。インテンスでは黒とシルバーの15インチだが、16インチのブルーノクターンとシルバーのカラーに変更。

インテリアでは、レザーとファブリックのコンビの専用シートを採用。「サイドのパイピングが紫調のブルーノクターンや、ステッチもブルーノクターンになっている」と説明。またダッシュボードの周りもサテン調のブルーノクターンとなるほか、キッキングプレートも装備されるので、「限定感たっぷりの仕様になっている」とブレンさん。

◇ルノー・ジャポン最強の柱

3代目となる現行トゥインゴは昨年9月に発表以来本年5月の時点で2000台以上が販売され、「未だに一部カラーやキャンバストップ仕様はバックオーダーがあるほど人気だ。従ってルノー・ジャポンとしてトゥインゴは大きな柱のひとつになっている」という。

ルノー・ジャポン設立以来年間2000台を超えたクルマは、14年目にして初めて昨年『カングー』が記録した。そこで、トゥインゴは、「今のペースで行けば年間で3000台レベルのクルマになるだろう」と期待をにじませる。因みにもうひとつの柱は『ルーテシア』と『ルーテシアルノー・スポール』でこちらは1600から1800台ぐらいが販売されているという。

ブレンさんはトゥインゴを、「限定車も含めこれまで出してきたグレードは全て200万を切っている輸入車唯一のコンパクト、Aセグメントのクルマだ」と位置づける。

ユーザーの男女比率はほぼ半々。「これまでルノーの女性比率はルノー・スポールを除いたルーテシアが3割強が最高だったので、非常に女性比率が高いクルマだ。日本の軽自動車やAセグメントからの流入が多く、輸入車ではフィアット『500』やフォルクスワーゲン『up!』からの乗り換えが目立つ」と話す。その理由は、「トゥインゴは5ドアであることで、利便性が非常に高くそこを女性が評価している」と分析。実際の購入理由としても外観デザインに次いで利便性が高いという。
男性の評価としては、「スムーズなシフトチェンジが可能なデュアルクラッチとリアエンジンが評価されており、この結果からより台数が伸びている」とした。

◇ミシュラン1つ星でノクターン特別メニューも

ルノー・ジャポンでは今回のトゥインゴノクターンの発売に合わせて、フランス料理に絡めたキャンペーンを開催する。同社は毎年フランスレストランウィークに協賛しており、今年は9月23日から10月9日にかけて行われる。
これは、日本でフランス料理を普及させたいという目的から行われているもので、全国500店舗ぐらいのフランス料理店が参加するイベントだ。内容は、参加レストランであればどこの店でも、一律5000円でレストランの特別キャンペーンメニューが食べられるものだ。ルノー・ジャポン広報グループの佐藤渉さんは、「例えば普段入れないような、一人何万円もするレストランでも、一人5000円のコースが用意されるので気軽にフランス料理を楽しんで欲しい」と語る。

そして、今回はトゥインゴノクターンの発売に合わせて、フランスレストランウィークに参加しているレストランのひとつ、ミシュラン1つ星レストランの“I’Alchimiste(アルシミスト)”に依頼し、トゥインゴノクターンをイメージしたスペシャルディナーメニューを7月27日から8月15日まで水曜定休日以外に提供。更にこのスペシャルディナーメニューをオーダーしたお客様の中から抽選で5組10名に、フランスレストランウィークで使える5000円の食事券がプレゼントされる、”トゥインゴノクターントワイライトスペシャルディナーキャンペーン“が開催れる。

最後に佐藤さんは、「トゥインゴノクターンはパリの夕暮れをイメージしたカラーなので、今回のスペシャルメニューもこの世界観に沿ったスペシャルなもの。このクルマとあわせてパリの夕暮れのイメージを普及していきたい」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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