「日本人は寿司でしょう!」宅配ロボットによる宅配実証実験へ

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向かって左から、ライドオン・エクスプレス副社長の渡邊一正氏、ZMP社長の谷口恒氏、ライドオン・エクスプレス社長の江見氏。
向かって左から、ライドオン・エクスプレス副社長の渡邊一正氏、ZMP社長の谷口恒氏、ライドオン・エクスプレス社長の江見氏。 全 2 枚 拡大写真

ZMPと、宅配寿司「銀のさら」を運営するライドオン・エクスプレスは7月13日、小型の自動走行宅配ロボット『CarriRo Delivery(キャリロデリバリー』を利用した寿司の宅配サービスの実証実験を実施することを発表した。まずは私有地内や、道路使用許可を得たうえで実験を開始する。

実現に向けては、キャリロデリバリーが歩道を走る際の法規制にハードルがあるという。ZMPの谷口恒社長は、「キャリロデリバリーを小型特殊車両扱いとするとハードルが多い。最大速度6km/hで、歩道を走るキャリロデリバリーは、シニアカーと同じスペックなので、シニアカー扱いにしてもらえるよう各省庁と相談しているところだ」と説明した。

谷口社長は海外の事例にも触れ、「宅配ロボの実験が海外では多数始まっている。特にピザの宅配ロボットが多いが、日本人は寿司でしょう!」と会場の笑いを誘った。

また質疑応答では、ドローンによるデリバリーとの競合について、「ドローンは重いものが苦手。例えば寿司10人前を運ぶとなると、相当大きなドローンが必要になる。また宅地だと電線を避けることも考えなければならない。当社でも『エアロセンス』でドローン事業に取り組んでいるが、緊急時に医薬品を運ぶなど、役割は棲み分けられている」と説明した。


キャリロデリバリーのサービスイメージ。実現には法規制をクリアすることが最大の課題だと谷口社長は強調した。続いて、ZMPと提携したライドオン・エクスプレスの江見朗社長が登壇し、「フードデリバリーの課題は宅配コスト。当社はこれまで宅配コストを抑えるために様々な工夫をしてきたが、今回の提携はこの課題を解決するものだ」と期待を寄せた。

また、宅配ロボットのコストについて質問を受け、「キャリロデリバリーを量産できるかどうかがポイントになる。あとは、現在の宅配にかかる人件費、機材費と償却コストの兼ね合いになるが、充分行けるのではないかと考えている」と見通しを語った。

《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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