【トヨタ ハリアー 改良新型】モデリスタが提案するふたつの世界観がさらに進化

自動車 ニューモデル 新型車
PR
トヨタ・ハリアー改良新型。モデリスタが提案するふたつの世界観が進化
トヨタ・ハリアー改良新型。モデリスタが提案するふたつの世界観が進化 全 29 枚 拡大写真

トヨタ『ハリアー』が6月にマイナーチェンジ。これを受けて、トヨタモデリスタインターナショナルが販売するエアロキットも第2世代に進化した。そのデザインはどう変わったのか。デザイン部の古長デザイナーに語ってもらった。

乗用クロスオーバーというキャラクターを強調

----:今回は『MODELLISTA エアロキットVer.1』と『MODELLISTA エアロキットVer.2』を進化させたということですが、まずそれぞれの特徴を教えてください。

古長:Ver.1は高級、洗練といったキーワードを持っていて、モデリスタの正統派カスタマイズ路線。メッキパーツをあしらって乗用車としての上質感や高級感を見せ、大人の方へ提案するものです。一方Ver.2は先進感、躍動感をイメージしたデザインで、アグレッシブさを見せる方向。クロスオーバーらしさを前面に出しつつ、スポーティな装いにしています。

----:今回のアップデートでも、この基本的な方向性は同じですか?

古長:はい。新型をデザインするにあたって、Ver.1は「洗練、高級、都会的、スタイリッシュ」、Ver.2では「クール、先進的、ダイナミック、個性的」といったキーワードを掲げました。企画段階でのキャッチフレーズはVer.1が「アーバンxオーセンティック」、Ver.2は「アドバンス・クロスオーバー」というものです。

----:ハリアーはクロスオーバーモデルですが、オフロードっぽさは追求していないんですね。

古長:モデリスタではどんな車種でも、都会的なイメージでスタイリッシュさを追求したカスタマイズをメインとしています。ですからVer.1では乗用車らしい高級感を重視。Ver.2でもオンロードとオフロードのクロスオーバーではなく、先進的なイメージとスポーティさといった異なる感覚のクロスオーバーという意味です。

スポーティといっても、オフロードをガンガン攻めるというものではありません。荷物を積んでキャンプに出かけたりといった、そういうアクティブな感覚を表現したものなんです。

----:ということは、Ver.1がメインということなんでしょうか?

古長:それぞれ異なる個性を演出していますので、どちらか片方がメインというわけではありません。もともとハリアーは販売ボリュームの大きい車種なので、当初から2種類のエアロキットを設定して、幅広い層に訴求しようとしてきました。ただ従来製品では、Ver.1のほうが販売量が多かったのは事実ですね。ハリアーを選ぶ方は、エアロパーツでも高級感を求めることが多いようです。

正常進化させつつ新しい要素を付加

----:それでは新しいVer.1、Ver.2それぞれのデザインについて教えてください。

古長:Ver.1は水平基調でボリューム感のある造形にシャープなメッキパーツをあしらい、ワイド感を強調。Ver.2ではアンダーガード調の引き締まったセンター部から、翼のように左右に広がる形状にしました。前後とも「横方向の線の流れ」を重視したという点ではVer.1もVer.2も同じですが、それぞれ造形の方向性を違えることでメリハリのある組み合わせにしました。どちらも、好評をいただいていた以前のデザインを正常進化させたものです。

----:なるほど。たしかに新旧モデルを見比べると、Ver.1とVer.2のどちらも水平方向の勢いが強められ、ダイナミックさを増していることがわかります。

古長:アップデートさせただけではなくて、新しい要素も加えていますよ。押さえるべきポイントは押さえて正常進化させつつ、攻めるところは攻めているんです。

----:その「攻めたポイント」とは、具体的にはどこなのでしょう?

古長:スモールランプ連動のLEDイルミネーションです。Ver.1とVer.2では、デザインも灯体も完全に別物にしています。実はここが、今回いちばんこだわったポイントなんですよ。Ver.1は光源が見えず、ほのかに光ります。メッキ加飾に呼応した形状といままでにない光り方を考えた結果、コの字型のデザインを採用しています。拡散板を使って面全体が均一に光るようにすることで、洗練された都会的なイメージを表現しました。

Ver.2ではデイライトを意識した、点灯していない状態でも存在のわかるデザイン。ブラックアウト面の中に多角形のランプを置くことで、メカニカルで先進的なイメージを狙っています。

共通パーツではバランスの良さを重視

----:サイドスカートはVer.1とVer.2で共通なんですね。

古長:はい。ここは以前デザインしたものを、今回もそのまま使っています。どちらのバージョンにもフィットするバランスのよさが好評だったので、そのまま活かそうということになりました。実は新型でも、サイドスカートを流用することが先に決まっていたので、これに合わせた前後エアロパーツをデザインして統一感を出すという流れだったんです。

またエアロキットには含まれないパーツですが、フロントグリルガーニッシュやバックドアスポイラーなども、Ver.1とVer.2のどちらにも合うようデザインしています。グリルガーニッシュは黒地にメッキのフィンをあしらいシャープさと高級感を持たせました。

バックドアスポイラーは、従来はちょっとだけつまみ上げたようなさりげないデザインだったのですが、「さりげなさすぎる」という声をいただいていました。そこで「ぜひ新しいものをデザインさせてくれ」と、こちらからお願いしたアイテムなんです。大型化させ、さらにボディ色とブラックのツートーンにすることで、ひと目でノーマルから変わっていることがわかるものにしています。

----:2バージョンを同時にデザインして、なおかつどちらにも合う共通パーツをデザインするというのは大変だったのでは?

古長:たしかに仕事の量は多くなって大変なのですが、実はデザインがやりやすいという面もあるんですよ。ひとつをメッキをあしらった正統派モデリスタデザインにすれば、もうひとつは斬新だったりスポーティだったりと、コンセプトが明快なデザインを採用できるんです。

ハリアーは、もともとが「面の表情」で大人の色気を出しているようなデザインです。そして、そこがいいと感じて選ぶお客さんがたくさんいらっしゃいます。2バージョン設定するということは、そうした人をさらに満足させつつ、そうでない人にも魅力を伝えることができる。今回の場合もどちらかに興味を抱いて、ハリアーの新しい魅力を感じるきっかけになればいいなと思っています。

《古庄 速人》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る