【インタビュー】 コネクテッドカーは重要なユースケース…NTTドコモ 5G推進室 中村武宏

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NTTドコモ 先進技術研究所 5G推進室 室長 主席研究員の中村武宏氏
NTTドコモ 先進技術研究所 5G推進室 室長 主席研究員の中村武宏氏 全 2 枚 拡大写真

自動運転やEVなどのブレークスルーによって、自動車が変化しようとしているいま、次世代通信規格「5G」も、実用化に向けた検討が進められている。自動車のブレークスルーとITが通信によって融合したとき、モビリティはどのように変革するのか。レスポンスセミナー「5Gとモビリティ革命」に登壇予定のNTTドコモ 先進技術研究所 5G推進室 室長 主席研究員の中村武宏氏に聞いた。

《聞き手 三浦和也 佐藤耕一》

---:5Gの検討を進めるにあたって、コネクテッドカーはどういう位置づけなのでしょうか。

中村:重要なユースーケースのひとつですね。5Gの検討は2010年ごろから、まず5G時代でどんな社会にしたいかというユースケースの検討を始めました。2012年くらいにはある程度コンセプトを固めて動き出したんですね。ごく最初の頃は、車のことはあまり深くは考えておらず、ユースケースのひとつといったところでしたが、そのあとすぐに、我々の業界でもセルラーV2Xという言い方で話がかなり盛り上がってきたのです。2013-4年のことです。

我々はセルラーのアセットを持っていますので、それを活用したコネクテッドカー向け、自動運転向けのユースケースがあるのではないかと考え、それによって、我々の業界でも車関係のビジネスチャンスが得られないかということで検討していました。5Gのユースケースとして、自動運転関係も含めたケースを考慮して、5Gの要求条件として車関係も考えて開発をしていました。

---:セルラーV2Xと言えば、DSRCもありますね。

中村:DSRCが普及していくタイミングに遅れないように仕様を作らないといけないので、先行してLTEベースで仕様を作りました。業界内では意識してやっていましたね。LTEベースでのセルラーV2Xに関してはもう仕様ができていて、我々の業界は今、普及に向けて頑張っているところです。

---:DSRCには競合相手、という考えですか?

中村:我々の業界にはそういうことを考えてらっしゃる方はいます。ただ正直なところ、(ドコモとしては)敵対することなく、それぞれの適応領域でいい方を使えばいいと考えています。そもそも日本ではDSRC対応サービスもありますので、補完的にセルラーV2Xが使えればいいかなと思います。

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《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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