成田空港のハンガーにマセラティグラントゥーリズモ・グランカブリオが“降臨”

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マセラティ・グラントゥーリズモ(左)とグランカブリオ(右)
マセラティ・グラントゥーリズモ(左)とグランカブリオ(右) 全 24 枚 拡大写真

マセラティジャパンは『グラントゥーリズモ』と『グランカブリオ』を刷新し、10月12日より販売を開始。その発表会は異例づくしだった。

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◇立ち入り制限区域、成田のハンガーで発表

今回その発表の場に選ばれたのは、成田国際空港内の飛行機格納庫(ハンガー)。マセラティロゴを機体に施したボーイング『747-400ERF』のチャーター便を利用して、イタリアはミラノより、エアブリッジカーゴ航空が28台の新型マセラティグラントゥーリズモ・グランカブリオを空輸した。デルタ航空の配慮によりエアブリッジカーゴ航空とアジリティイタリア、マセラティジャパンの三社がコラボレーションし、11日に成田到着後、即通関し発表に至ったのだ。

アジリティイタリアセールスグローバルアカウントマネージャーのローラ・センドラ氏は、「今回のプロジェクトでは2つのチャレンジがあった」と明かす。ひとつは、「機体に十分な余裕がないと一度に28台のクルマを運ぶことが出来ない。そこで、747の機体にその場所を確保しなければいけなかった」。

そしてもうひとつは、「安全にそして安心出来る方法で、決してクルマを傷つけることなく輸送することだった」という。

今回は、「エアブリッジとマセラティの協力を得て、特別な方法により安全安心に、かつ、決して遅れることなく、クルマも傷つけずに運送することが出来た」と話す。

ではなぜ今回のような大掛かりなプロジェクトを行ったのか。マセラティジャパンコミュニケーション&PRの野村奈津子さんは、「生産が少しだけ遅れてしまい、そのままでは年内に日本への到着が難しくなってしまった。しかし、どうしても日本のお客様に年内に届けたいという社長の熱い思いがあったことから、空輸に至った」と背景を語る。

そして、「話を詰めていくうちに、せっかく運ぶのなら多くの方々にその光景を見てもらいたいと、今回のイベントにつながったのだ」と述べた。

◇空輸機のエンジンは1機10億

マセラティ28台を運んできたのはボーイング747-400ERFだ。通常の航空機との違いについて、エアブリッジカーゴ航空成田国際空港ステーションアンドオペレーションマネージャーの越川直人氏は、「乗客は乗れず、当然シートもない、中はがらんとしており貨物だけが積めるようになっている」という。

“ERF”とは、「Extended Range Freighter、航続距離が長い貨物機という意味だ。通常の飛行機より総重量が15トンくらい重く設定されており、その分燃料がたくさん積める。距離的には800kmほど伸びている」。そのエンジンはGE(ゼネラルエレクトリック)社のCF6で、「1発で約10億。燃費は1時間で10トンの燃料を消費する」と説明した。

◇歴史は70年前にさかのぼる

今回空輸されてきたマセラティグラントゥーリズモの始祖は1947年にデビューした『A6』にまでさかのぼる。マセラティジャパン代表取締役のグイド・ジョバネッリ氏によると、「ピニンファリーナによってデザインされたA6は、完璧なプロポーションとエレガンスが表現されている」と述べ、このコンセプトが現在へと連綿と続いていることを強調。

そして、1957年にマセラティとして初めてGTの名を冠した『3500GT』がジュネーブショーでデビュー。この年はファン・マニュエル・ファンジオが『250F』で1957年のワールドチャンピオンとなるなど、マセラティにとって重要な年でもあった。

現行のグラントゥーリズモは2007年にピニンファリーナがデザイン。「エレガンスとスポーティーな特徴が兼ね備えられている」とジョパネッリ氏。

エクステリアデザインは、「1960年代のマセラティのレースカー『バードケージ』にインスパイアされており、非常に個性的なイタリアらしいデザインが取り入れられている」。また、「その見かけに反し、4人が乗れるだけのスペースが確保されているのが特徴だ」と話す。

◇ピニンファリーナデザインを尊重しながらバージョンアップ

2018年モデルとなる今回発表されたグラントゥーリズモとグランカブリオは、ピニンファリーナデザインを尊重しながら、空力効率のさらなる向上と、最新の、歩行者安全関連規制への適合などの変更がなされた。

また、フロントフェイスをリフレッシュ。「最新のマセラティデザインを取り入れている」とジョパネッリ氏。

インテリアも、「パネル類やセンターコンソールに、最新のマセラティのファンクションが取り入れられている」と述べた。

導入されるグレードはグラントゥーリズモ、グランカブリオとも「スポーツ」と「MC」の2つがある。このMCとは“マセラティコルサ”の略で、ジョパネッリ氏は、「マセラティ全体のフラッグシップモデルとして今後もマセラティのレースの伝統を表現していく」とした。

搭載されるエンジンはV型8気筒4.7リットルNAで、マラネロのフェラーリにてハンドメイドで製造されている。465psを発揮し、「独自なドライビング体験とともに、マセラティ独特のスリリングなサウンドも楽しませてくれる」とその個性を語った。

価格はグラントゥーリズモは1890万円から。グランカブリオスポーツは2000万円からとなっている。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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