【スズキ スイフトスポーツ 試乗】ゴキゲンなエンジンをピュアに楽しむならMTを…島崎七生人

試乗記 輸入車
スズキ スイフトスポーツ
スズキ スイフトスポーツ 全 16 枚 拡大写真

Bセグのホットハッチというと、欧州ライバル車の車名が思い浮かぶ。新型『スイフト スポーツ』は、それらに対し圧倒的に手頃な価格設定で、本気の挑戦をしかけてきた…といったところか。

注目なのはボディサイズだ。標準の『スイフト』に対しトレッドを前後とも30mm広げ、ボディも全幅が40mm幅広い(1735mmで3ナンバー化)。またヒップポイントは先代比で前ー20mm/後ー45mmと低く、こうした差で、走り出してステアリングを最初に切った瞬間から、ひとクラス上のクルマになった印象が、まずした。

外観、内装の専用化もかなりの度合い。外観はグリル形状など“構え”の差で“スポーツ”を主張。一方の内装は、メーターを始め赤の挿し色をちりばめホットな演出がされている。もちろん専用シートのホールド感は上々。ステアリングホイールは標準車と同じフラットボトムデザインだが、「RS」とも異なる革のあしらいと赤ステッチ、下半分のグリップ内側の艶あり黒の加飾が専用だ。

走らせた印象は、前述のとおり、標準の『スイフト』よりもひとまわり上の高性能車…そんなイメージ。引き締められた設定のサスペンションのポテンシャルの高さに、とくにその印象を持つ。

一方で、理屈抜きでこれはゴキゲン!と感じたのがエンジンだ。搭載するのは1.4リットルのターボエンジン(ハイオク仕様)で、140ps/23.4kgmの性能を発揮する。が、絶対性能は言うにおよばず、ドライバーの意のままにレスポンスしてくれる様が気持ちよく、このパワーフィールが味わえることこそ同車の価値と言えるほど。

なおATとMTの設定があり乗り較べたが、トルコンが介在しないMTのほうが、エンジン音、振動がよりピュアに感じられて好感が持てた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  2. トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開…北京モーターショー2024
  3. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  4. 日産、北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカー4車種を公開
  5. スバルとスカイラインにフィーチャー…第4回アリオ上尾 昭和平成オールドカー展示会
  6. タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
  7. ホンダ『イエ GTコンセプト』が初公開、4ドアクーぺEVで中国トレンドに真っ向勝負…北京モーターショー2024
  8. マツダ、電動SUVをサプライズ公開、コンセプトモデル『創 ARATA』とは…北京モーターショー2023
  9. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  10. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
ランキングをもっと見る