ホンダN360誕生50周年記念展示およびFUNミーティング開催…ホンダ本社と狭山工場を埋め尽くす

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ホンダN360
ホンダN360 全 34 枚 拡大写真

12月2日に東京青山にあるHONDAウエルカムプラザ青山で、翌3日には本田技研工業埼玉製作所狭山工場において、ホンダN360誕生50周年記念展示およびFUNミーティングが開催された。企画・主催はHONDA N360 ENJOY CLUB。

【画像全34枚】

1967年3月、ホンダ『N360』が発売された。ホンダ車の開発のベースともいえる“MM(マンマキシム、メカミニマム)思想”に基づき、広い室内、こだわりのデザイン、高出力、そして31万5000円という低価格を実現。1970年までに76万5000台余りを生み出した。当時、多くの人の初めてのクルマとして人気を博したN360の功績を祝し、誕生50周年が開催されたのだ。

初日は、HONDAウエルカムプラザのエントランスに20台ものN360が集合。多くの通行人の足を止めさせ、いまなおその人気が衰えていないことに驚かされた。

ホールでは午前中、自動車ジャーナリストの吉田匠氏のトークショー。ホンダ『S800』のオーソリティとして知られているが、実はN360は父上に購入させ乗っていたという。その購入エピソードやカーグラフィックで試乗した話などが語られた。

そして午後はアメリカに輸出された『N600』の最初のクルマをレストアし、ホンダノースアメリカに寄贈したティム・ミングス氏が登壇し、レストア時、アメリカで手にはならないパーツは日本のオークションサイトで探したなどの苦労話が述べられた。

また、もうひとつトークショーが開催された。「Nシリーズ開発と本田宗一郎」と題され、Nのエクステリアデザイナーだった宮智英之助氏とホンダやオペル等のデザインスタジオを歴任した青戸努氏によるもの。N360開発当時、本田宗一郎氏とのやり取りをじかに行っていた開発陣から飛び出る生のエピソードに会場は興味津々。特にフロントデザインにおいて、本田宗一郎案と宮智案との攻防や、青戸氏が手掛けたリアのベンチレーターカウルについてなど、ここでしか聞けない話が語られた、大いに盛り上がった。

会場にはN360誕生50周年を記念し、12月21日に発売予定の『N-ONE』の改良モデルも2台展示された。

さて、2日目はクローズドイベントとして、N360が生まれた本田技研工業埼玉製作所狭山工場に会場を移し、N360のほかに『TN360』、『Z』、『バモスホンダ』、『T360』も参加。レーシングマシンも含め約60台が工場エントランスを埋め尽くした。

こちらでもティム・ミングス氏のレストア談が語られたほか、トークショーのゲストとして本田宗一郎氏の元で二輪走行試験室をスタートさせ、その後N360などの開発に関与した山下克吉氏が登壇。N360の生涯にわたるヒストリーをベースに、その時の社会情勢、ホンダという会社がそこにどう関与したかなど、本田宗一郎氏の開発スタンスを含めて述べられ、当時のホンダの状況が浮き彫りにされた。

このトークショーをもって、充実した2日間のN360生誕50周年記念イベントは閉幕。夕日の中、参加者たちはそれぞれのN360に乗り込み、笑顔で狭山工場を後にした。実は、N360の価格、31万5000円はこの狭山工場渡しの金額だ。おそらく新車当時、この狭山工場でN360を受け取った新しいオーナーたちも、今回の参加者と同じように笑顔で門を後にしたに違いない。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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