マツダ ロータリーエンジン の全貌が語られる…グランプリ出版刊

モータースポーツ/エンタメ 出版物
マツダ ロータリーエンジン の全貌が語られる…グランプリ出版刊
マツダ ロータリーエンジン の全貌が語られる…グランプリ出版刊 全 1 枚 拡大写真

『マツダ・ロータリーエンジンの歴史』
GP企画センター著
発行:グランプリ出版
定価:2000円(消費税除き)
2017年12月1日刊行
ISBN987-4-87687-353-1

ドイツのヴァンケル博士とNSUの手により開発され、生み出されたロータリーエンジン。NSUの手により『RO80』として市販化。しかし、多くのトラブルを抱え、また、1970年代初頭にシトロエンも『GSビロトール』としてテスト的に市販されたもののやはりロータリーエンジンにまつわる問題を解決出来なかった。

当時夢のエンジンとして全世界の自動車メーカーが注目しつつも、ロータリーに付く“チャターマーク”と呼ばれる傷や、品質問題を解決出来ず、どのメーカーも市販化を断念していく中、マツダは同社の技術力でこの問題を克服。コスモスポーツを始め、『ファミリアロータリークーペ』、『ルーチェロータリークーペ』と着々と市販モデルを追加し成長していった。

1970年にマスキー法がアメリカで可決。この排気ガス規制に関しても、マツダはサーマルリアクター方式によりクリアし、更に成長を遂げていくかのように見えた。しかし、その直後、オイルショックが起こる。

もともと燃費が決していいとはいえないロータリーエンジンにとって致命的な問題だった。特にアメリカ連邦環境保護庁は、同クラスのレシプロ車と比較し、ロータリーエンジンの燃費は5割もよくないと発表。アメリカ市場に依存していたマツダにとっては大打撃であった。

このような試練の中でも、マツダはロータリーの開発をあきらめず、最終的には40%の燃費改善に成功し、経営面でも再建すべく、『RX-7』など魅力的なロータリーエンジン搭載車が投入されていった。

本書では、実際に技術面からどのように問題点を解決していったかが語られるとともに、マツダのロータリーエンジン搭載モデルを解説。更にレース活動にも触れ、多面的にマツダのロータリーエンジンについて述べられている。

なお、本書は2003年刊行の初版の新訂版である。
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《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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