【WEC】勇退の“王車”ポルシェ919 Hybrid、2018年はサヨナラツアーへ

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ポルシェ919 Hybrid(2017年)
ポルシェ919 Hybrid(2017年) 全 8 枚 拡大写真

2014年から世界耐久選手権(WEC)のLMP部門にワークス参戦、15~17年にルマン24時間レースV3とシリーズ3連覇を果たして勇退したLMP1-Hマシン『ポルシェ919 Hybrid』が、18年は世界的な“サヨナラツアー”に臨む。

ポルシェAGは2017年のモータースポーツ活動を締めくくるパーティー「ナイト・オブ・チャンピオンズ」を12月10日にドイツ・バイザッハのポルシェR&Dセンターにて開催。席上、LMP部門からは撤退したもののWECを含むGT部門へのさらなる傾注を図り、将来のフォーミュラE参戦に向けた準備も進めることになる新季のモータースポーツ活動方針確認に加え、勇退したLMPチャンピオンマシンの世界的なフェアウェルツアー計画が公表された。

ツアーの詳細は18年初頭に発表されるが、興味深いのは「WECのエネルギー使用量レギュレーションから離れて、この革新的なレーシングカーが多数のイベントで披露されます」との文言。レース現役時には守らなければならなかった細かい規則とは関係なしに、919 Hybridが真のパフォーマンスを各地で存分に発揮、そんなシーンが想起される。レースとは違う楽しみを与えてくれそうだ。

18年末にはフェアウェルツアーも幕を閉じ、ポルシェにとっての“900hp ハイブリッド・プロトタイプレーシングカーの時代”は完全に終了。その後、919 Hybridはポルシェ・ミュージアムへの最後の旅路につく。稀代の名車に相応しい“ラストイヤー”のプログラムといえるだろう。

そして現在のポルシェLMPチームにとっては当面、2019/2020シーズンからのフォーミュラE参戦に向けての準備を進行することこそが“ニュー ミッション”である旨もあらためて公表された。また、GT部門に関しては2018/2019シーズンというかたちになるWECをはじめ多くのシリーズ/レースにおいて、2018年はワークスを含む活動の幅をさらに広げていく。18年のルマン24時間レースには『911 RSR』が4台、ニュルブルクリンク24時間レースには『911 GT3 R』が9台参戦する予定。質、量とも充実の布陣で、ポルシェは耐久王の称号に相応しい戦果を目指す。

LMPからは離脱するものの、来年以降もポルシェは世界の様々なモータースポーツシーンで高い存在感を示し続ける。

《遠藤俊幸》

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