スバル中村次期社長「次なる成長に向けて着実な歩みを実現したい」

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スバルの次期社長に内定した 中村知美 専務執行役員
スバルの次期社長に内定した 中村知美 専務執行役員 全 5 枚 拡大写真

SUBARU(スバル)の次期社長に内定した中村知美専務執行役員は3月2日都内で会見し、「スバルブランドとしての大きな方向性はぶれることなく、しっかりと継続して、その上で次なる成長に向けて着実な歩みを実現したい」と抱負を語った。

会見では2017年末というタイミングで吉永泰之社長から次期社長への昇格を告げられたことが明かされ、中村専務は「びっくりして、なんで私がという思いがした」と当時を振り返った。また新社長としてどのような会社にしたいかとの記者からの質問に対しては「会社の業績とかいろんな数値で、吉永社長と比べられるとやりにくいことこの上ないが、それぞれの時代時代に即した、地に足のついた、会社としても着実な成長を目指していきたい」と述べた。

1982年にスバルに入社した中村専務は営業畑が長く、自身でも「国内営業の時代はやりがいがあり、自分としても一番生き生きと仕事をやった時期だと思う」と語るほどだ。

直近の4年間はスバルの最大市場であるアメリカの販売会社スバルオブアメリカ(SOA)の会長を兼務し現地に単身赴任中。このため中村専務は「この4年間、外からスバルという会社を見てきた。また販売の最前線の現場から会社をみてきた。そういった過程の中で垣間見える当社の強みとか弱みを自分なりに把握しているつもり。新たな視点を加えて経営の舵取りに向かいたい」と意気込みを示した。

そのSOAでの赴任が3年を経過しようとした際に、吉永社長から「もともと3年間いってもらおうと思っていたので、戻ってきてもらいたい」との要請に、中村専務は「まだ楽をしているので帰さなくていい」と断ったという逸話も会見では披露された。吉永社長は「ものごとを冷静に見ていることや、自分が(アメリカを)良くしたみたいなことを決して彼は言わないことも含めて良い」ことが、次期社長としての決め手になったと明かした。

社長就任とともに単身赴任からも解かれることになる中村専務は「単身赴任だったので、これから犬と一緒にできるので、うれしい」と話していた。ちなみに趣味は「広報からはいわないほうがいい」とストップがかかった「競馬」だそうだ。

スバルは3月2日に開いた取締役会で中村専務の社長昇格とともに吉永社長の会長就任、さらには近藤潤取締役会長、最高技術責任者を務める日月丈志代表取締役専務執行役員、製造部門を担当する笠井雅博取締役専務執行役員の退任を内定。2017年秋に発覚した無資格検査問題に対するけじめを示すとともに世代交代を図ることにした。いずれも6月に開催する株主総会後の取締役会を経て正式決定する。

《小松哲也》

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