赤い自動運転車が郵便を運ぶ---日本郵便が東京都心で実験を開始

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日本郵便の自動走行実験車が、千代田区霞が関から出発する
日本郵便の自動走行実験車が、千代田区霞が関から出発する 全 5 枚 拡大写真

日本郵便が、本社の中にある千代田霞が関郵便局(東京都千代田区)から出発する自動走行実験を実施する。自動走行実験は各地で重ねられているが、中央官庁と日本屈指の繁華街を通り抜ける珍しいルートだ。

7日、この実験に先駆けてデモ走行が公開されたが、そのルートだけでも文部科学省、経済産業省をすり抜ける。そもそもスタート地点の郵便局のある日本郵便が、2001年の民営化までは郵政省だった。12日から5日間にわたって繰り返されるのはそんな中央官庁街から、サラリーマンの聖地と言われる西新橋にある西新橋郵便局(港区)を経由して築地市場にも近い銀座郵便局(中央区)に到着する約2.2km。もちろん公道を一般車両と混走する。

実験は引き受けた郵便物を集配郵便局へと運ぶ想定で、最初の2つの郵便局で仮想郵便物を積み込み、銀座郵便局で荷下ろしをする。1日1回、12日から5日間繰り返す。運転席に人が乗車し、自動運転で対応できなくなった場合に運転に介入して危険を回避するレベル3の実験だ。

日本郵便の期待は大きい。横山邦男社長はデモ走行のセレモニーで、実験に取り組むアイサンテクノロジー、ティアフォーら関係者と共にテープカットで意気込みを示した。

「ライフスタイルの急激な変化で、深刻なドライバー不足、再配達のコスト増など厳しい環境が予想される中で、自動運転車両の導入は喫緊の課題。実用化にはいろいろな課題があることは事実だが、自動運転に携わる企業のたゆまぬ努力と政府のリーダーシップで必ずや解決される。当社は実用化が解禁された折には、いち早く飛び出していく。セレモニーはその宣言」

日本郵便は自動走行のロードマップに歩調を合わせて、2020年の段階で郵便局間の輸送を手始めに実用化、その後、個人宅への配達などにも広げていくことを目指す。

《中島みなみ》

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