【ポルシェ 718ボクスターS 試乗】4気筒でもあなどるなかれ…諸星陽一

試乗記 輸入車
ポルシェ 718ボクスターS
ポルシェ 718ボクスターS 全 10 枚 拡大写真

『ボクスター』はポルシェが1996年にラインアップに追加したオープン専用モデル。

【画像全10枚】

現行モデルは2012年に追加された3代目だが、2016年にそれまで採用していた水平対向6気筒エンジンから、同じく水平対向の4気筒エンジンに変更している。4気筒エンジンはターボにより過給され、2リットルが300馬力、2.5リットルが350馬力の出力となる。試乗車は350馬力の2.5リットルエンジンを積むモデルで、組み合わされるミッションは3ペダルの6MT。ボクスターのなかではもっともホットなモデルといっていい。

運転席に乗り込んでエンジンを掛ければシートの後ろでエンジンが鼓動を始める。この感覚でまずは紛れもないポルシェであることを実感する瞬間だ。クラッチを切り、ギヤを1速へ入れ、アクセルペダルをあおりながらクラッチをつなぐと、まさに蹴り出すようなスタートダッシュを味わえる。加速感は申し分なし。4気筒になったからといってもポルシェはポルシェ、ドライバーを感動させるに十分な加速力を披露してくれる。

リヤセクションにエンジンを積み、リヤタイヤを駆動するポルシェは独特の加速を行う。今でこそマイルドさが増しているが、リヤを沈め、タイヤをきしませながら、あたかも路面を掘り返しているかのような加速感は、クセになるものだ。

加えて、圧倒的に強力な制動力もポルシェの強みだ。フロントセクションが軽いポルシェは、初期制動の強みを持つ。最初のブレーキングでグッと速度が落ちるとともにフロントに荷重が移動しそのままあっという間に速度がゼロになる。この強力なブレーキはコントロール性も高く、微妙な荷重移動も容易にこなす。もちろんハンドリングはシャープで、スポーツドライビングの楽しさを教えてくれるのは今も昔も変わらない。

ポルシェのトップスポーツが『911』であることは事実だが、ボクスターがその直系にあることもまた事実だ。

ボクスターの電動トップはわずか9秒でその開閉作業を終わらせる。しかも50km/h以下ならば、たとえ走行中であってもその作動は可能だ。トップクラスの運動性能を誇りながらも、エンターテインメント性も盛り込んだボクスターは、ふんだんにポルシェの魅力を楽しめるモデルだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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