メルセデスベンツの高性能車部門、メルセデスAMGは、2018年シーズンのF1セーフティカーに、メルセデス『AMG GT R』が起用されると発表した。史上、最もパワフルなF1セーフティカーになるという。
メルセデスAMG GT Rはスポーツカーの『メルセデスAMG GT』の頂点に立つ最強グレード。ベース車両のメルセデスAMG GTの「S」グレードでは、直噴4.0リットルV型8気筒ツインターボエンジンは、最大出力510hp/6250rpm、最大トルク66.3kgm/1750-4750rpmを発生する。動力性能は、0~100km/h加速が3.8秒、最高速は310km/h。
これに対して、「R」の名前を冠して登場したメルセデスAMG GT Rでは、ブースト圧を変更した新しいターボチャージャーの採用をはじめ、吸排気系やエンジンコンピュータなどをチューニング。最大出力は585hp/6250rpm、最大トルクは71.4gm/1900-5500rpmを獲得した。これは、メルセデス『AMG GT S』と比較すると、75hp、5.1kgm強化されたことになる。
パワフルに進化したエンジンに合わせて、サスペンションやブレーキを強化。新開発のアクティブエアロなど、エアロダイナミクス性能も引き上げられた。フロントグリルは、レーシングカーのメルセデス『AMG GT3』と共通イメージの縦基調とするなど、迫力を増している。
トランスミッションは、7速デュアルクラッチのAMGスピードシフトDCT 7。メルセデスAMG GT Rの動力性能は、0~100km/h加速が3.6秒、最高速が318km/h。メルセデスAMG GT Sと比較すると、0~100km/h加速は0.2秒短縮。最高速は8km/h上回った。
このメルセデスAMG GT Rが、2018年シーズンのF1セーフティカーに起用されることが決定。フラッシュライトなどに加えて、2つの「iPad」を装備。車内は無線LAN通信が可能なホットスポット化されており、ビジュアルコミュニケーションのためのデータ管理が行える、としている。