自工会 豊田新会長、異例の冒頭あいさつ「私らしく、現場に一番近い」

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日本自動車工業会の18代会長に就任した豊田章男氏
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日本自動車工業会は年に2回、自動車業界の関係者を集めた盛大な会合を催す。年始に行う賀詞交歓会、そして総会後に開催する懇親会だ。いずれも広大な会場を来場者が埋め尽くす。

17日、皇居近くの都内ホテルで開催された総会では、豊田章男氏を新会長とする新役員体制が固まり、その後に懇親会が始まった。開会時間が来るまで、役員が金屏風の前で来場者は迎える。世耕弘成経産相、石井啓一国交相、小池百合子東京都知事を始めとする政治家や官僚の顔も見える。

そこでちょっとした異変が起きた。出迎えを終えた豊田新会長が登壇、来場者を前にスピーチを行ったのだ。関係者の一人が言う。

「私が記憶する限り、会長が懇親会であいさつするというのはなかった。役員体制が替わっても新会長が誕生してもそれは同じ。定刻に始まり、定刻になったら閉会し、会長はその間、場内を回り続ける。あいさつをするのは賀詞交歓会だけだった」

スピーチは2分程度のごく短いものだった。自動車産業のすそ野の広さと社会に与えるインパクトを数字をあげて説明し、けん引役となることを宣言。さっと始まり、すっと引いた。

総会と懇親会の合間を縫って行われた記者会見での就任あいさつは、みっちり10分以上話し続けた。社会情勢、国内市場の活性化、税制改正、ものづくりの信頼回復、そして2020年東京五輪に向けたモーターショー構想、自動車産業が目の前にする課題を総ざらいする勢いだった。「現場に一番近い自工会会長」を目指す豊田氏らしさなのかもしれない。

新体制は新会長はトヨタ自動車社長の豊田章男氏。副会長には、日産自動車社長のの西川廣人氏を新しく迎え、本田技研工業社長の八郷隆弘氏、マツダ社長の小飼雅道氏、経産省からの永塚誠二専務理事、国交省からの和迩健二常務理事は留任した。

《中島みなみ》

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