BASFは6月20日、アジア太平洋地域を含む世界の2018~2019年自動車カラートレンド予測を発表した。
BASFの最新のカラートレンド予測のテーマは「Keep it Real」(現実にしよう)。現実と非現実の境界線が技術によって曖昧になっている時代に、本物を見失わずにいたいという人々の想いを背景としたテーマを採用した。
近年、ARアプリや日常生活を便利にするスマート機器が、現実とデジタル世界を融合。このことは自動車のカラートレンドにも反映している。今年のトレンドキーカラーはグレー系とブルー系。グレー系は複雑なエフェクトと組み合わさり、現実と非現実の融合を表現している。スクリーンやデジタルライトを映し出すブルー系は強く高彩度な色。ナチュラルなテクスチャーとエフェクトは、バーチャルにおける人間性の追求を象徴している。
地域別では、技術の両面性を体現する、新しいグレー「グレー・アンビバレンス」がアジア太平洋のキーカラーとなると予測。日常への高性能技術の融合を表すギラギラ輝くメタリックグレーは、ソリッドフロップによりバランスをとることで、現実世界へのつながりを表現している。
北米は、程よい粗さを持つ深い高彩度ブルー「アトミウム・スカイ」をキーカラーとして予測。遊び心にあふれ、未来的な精神と先進的な考えを示している。BASFが北米のキーカラーにブルーを選ぶのは2年連続。同地域でブルーの人気が高まっている結果を反映している。
欧州、中東、アフリカのキーカラーは、メタリックの無煙炭グレー「ザ・アーバニスト」を予測。同地域はデジタルな世界から少し距離を置くことが推奨されており、グレーの色合いが、このトレンドに後押しされている。グレーはコンクリートを連想させるカラーでもあり、都市生活を表すと同時に、触感的効果と結び付けることで現実体験の重要性も示唆している。
南米では、ブラックとホワイトが、様々な要素を含む自動車用塗料へと形を変えつつある。地域のキーカラーである「コリオリ・フォース」は、何世代にもわたり受け継がれる伝統的な工芸品や知識に対する愛情、尊敬を表現。赤みがかったゴールドフレークを使用することで、ダークな色合いに豪華さを醸し出し、地域の美しさを見せてくれるカラーとなっている。