「すげー!オレって速い」を形にしたヤマハのスーパーバイク YZF-R1、生誕20年祝う

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ヤマハのスーパースポーツバイク初代YZF-R1(1998年)。生誕20周年を記念した「Anniversary YZF-Rオーナーズミーティング」が開催された
ヤマハのスーパースポーツバイク初代YZF-R1(1998年)。生誕20周年を記念した「Anniversary YZF-Rオーナーズミーティング」が開催された 全 29 枚 拡大写真

ヤマハのスーパースポーツバイク『YZF-R1』が生誕20周年を迎え、オーナーやファンらがバースデーケーキで祝った。スポーツランドSUGO(宮城県柴田郡)にて6月23日におこなわれた「YZF-R1 20th Anniversary YZF-Rオーナーズミーティング」での出来事だ。

ヤマハのRシリーズは現在、フラッグシップとなる『YZF-R1』をはじめ『YZF-R6』、そしてアンダー400にも『YZF-R3』『YZF-R25』さらに『YZF-R15』や『YZF-R125』もある。参加費無料のオーナーズミーティングにはこれら683台が集まり、来場者数は800名にものぼった。

◆とにかくナンバー1「すげーっ、オレって速い!」が重要だった

イベントの内容は盛り沢山で、メインステージではチャリティオークションや初代98年型から現行18年式まで、歴代YZF-R1全型式の開発プロジェクトリーダー7名によるトークショーもおこなわれ、開発時のウラ話を披露。初代98年と2代目にあたる00年式を担当した三輪邦彦さんは、ステージ上で当時を懐かしみつつ、次のように振り返った。

「とにかくナンバーワンをつくれと(会社に)言われたんですが、わたしなりに考えたことが2つありました。まず1つは、常識を打ち破るほど徹底的に軽くしたいということ。そしてもう1つが、お客様が『スゲー』って言ってくれるところを追求することでした。それは前から見てカッコイイということと、セカンダリーで速いってことです。『すげーっ!オレって速い!』って言ってもらえるようなバイクにしようと思い開発したのが初代でした」(三輪さん)

◆カーボン外装のYZR-M1が目の前で走った!

また、サーキットではヤマハファクトリーレーシングの中須賀克行選手が、18年式『YZR-M1』でライディングを披露。バレンティーノ・ロッシやマーベリック・ビニャーレスが乗るMotoGP マシンではスポンサーであるモビスターのロゴが掲げられているが、この日のマシンはカーボン素地の外装をそのまま見ることができるレアな状態。ウイングのように車体から張り出し、空力を活かしてマシンを安定させるブリスターカウルの形状もはっきり見ることができた。

さらに最新『YZF-R1』や『YZF-R6』の試乗会や、YZF-Rシリーズによる模擬レースも開催されたほか、会場には7月26-29日に鈴鹿サーキットで行われる「鈴鹿8時間耐久ロードレース」参戦マシンも展示。「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」のR1は、発売20周年を記念した赤と白の特別カラーを採用し、今年の8耐に挑む。

イベントを締めくくるパレードランでは、歴代開発責任者7名がレーシングスーツ姿で自らR1をライディングし、参加者らがサーキットを1周するのを先導。ゴールすると、家路につく参加者らをツナギを着たまま手を振って見送った。

中須賀克行選手や全日本のファクトリーチームで指揮を執る吉川和多留監督、そして歴代プロジェクトリーダー7名をはじめとした開発スタッフらが、来場者と気さくに話している姿がいたるところで見られ、ヤマハRシリーズのオーナーやファンにとっては間違いなく楽しい1日となったはずだ。
YZF-R1 20th Anniversary YZF-Rオーナーズミーティング

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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