ホンダは、原付2種スクーター「PCX」シリーズに、量産二輪車世界初となるハイブリッドモデル『PCXハイブリッド』を追加設定し、9月14日に発売すると発表した。
PCXハイブリッドは、新たに搭載した高出力型48V系リチウムイオンバッテリーをエネルギー源に、エンジンの始動や発電を担っているACGスターターに駆動アシスト機能を追加。モーターによるアシストを行うことで、コンパクトなシステムとしながらトルクを約33%向上させている。ACGスターターによるアシストは、スロットル操作にともなうアシスト開始から、約4秒間作動。アシストはスロットル開度に合せたセッティングとし、PCXと同等の扱いやすさを維持しながら走行状況に応じた俊敏な加速を可能としている。
また、走行状況やライダーの好みに合わせて、モーターのアシスト力を変更できる2つのモードを設定。快適な走行と適度なアシストを両立し低燃費に寄与する「Dモード」と、アシストを強めてよりスポーツ性を高めた「Sモード」により、モーターアシスト特性の切り替えを可能としている。なお、走行燃費(WMTCモード・クラス1)はPCXの50.7km/リットルに対し、51.9km/リットルと、若干の向上にとどまっている。
バッテリーは、フルフェイスヘルメット1つを収納できる23リットルのラゲッジボックス後方に、アシスト制御やバッテリー監視機能などを持つ「パワードライブユニット(PDU)」をフロントカバー内に配置。125ccスクーターの限られたスペースに効率よく搭載することで、PCXの持つ利便性、ゆとりあるライディングポジション、取り回しの良さを確保している。
メーターパネルには、ハイブリッドシステムのさまざまな情報をわかりやすく表示。スピードメーターや時計、平均燃費に加え、モード表示、エンジンへのアシストレベルやリチウムイオンバッテリーへのチャージレベル、リチウムイオンバッテリーの残量計などをディスプレイに表示する。
価格はベースモデルのPCXより約9万円アップの43万2000円。なおPCXハイブリッドは受注生産車で、「Honda 二輪EV取扱店」での取り扱いとなる。
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