ホンダ N-VAN 開発責任者「まずは荷室を造ることから始まった」…ピラーレスは後から

自動車 ニューモデル 新型車
ホンダ N-VAN
ホンダ N-VAN 全 13 枚 拡大写真

ホンダが7月13日に発売する新型軽商用バン『N-VAN』は、軽乗用車『N-BOX』のプラットフォームを流用しつつも、助手席側ピラーレスや、後席だけではなく助手席もフラットに収納できるなど商用向けに独自の構造を採用しているのが特徴だ。

【画像全13枚】

開発責任者を務める本田技術研究所の古舘茂主任研究員は「まずは荷室を造ろうというところから始まり、助手席をどうすれば良いかということにしばらく時間がかかった」と振り返る。

というのも先代の軽商用バン『アクティ』はエンジンを荷室床下に搭載していたのに対し、N-VANは前輪部分に搭載するFF方式のため、床下が下がる分、荷室は高さ方向に広がるものの、長さ方向が短くなってしまうことから、後席だけではなく助手席もフラットに収納できるダイブダウン機構にすることで長さ方向を稼ごうとしたわけだ。

だがパッケージ担当者によると「まずは助手席の剛性をしっかり確保しながら、ダイブダウンした時に隙間ができてしまうと、それをどうやってしっかりと埋めていくかということを何回も繰り返しながら、これが一番良いだろうという形にやっと納まった」という苦労の連続だったようだ。

その結果、「助手席をしっかり畳めることができた時に初めて、これならピラーがない方が便利なことができるのではないかということで、助手席側ピラーレスを採用したという順番」と古舘氏は明かす。

これにより助手席側にも大きな開口部が生まれ、道幅の狭い場所や複数人で積み下ろしの際の作業効率を高めている。

ただピラーレス化で「多少なりともコストはかかる」と古舘氏は認めつつも、「通常はピラーレスにするとシートベルトをシートに内蔵するケースが多いが、N-VANはシートベルトがドアについている。これにより比較的コストを抑えている。シートスライドがあるとなかなか難しいが、今回スライドがないので、固定しても大丈夫ということで採用した。ちょっと工夫している」という。

このように苦労の末に独自構造が生まれたわけだが、乗用への横展開について古舘氏に聞いたところ、「技術的には可能」としながらも、「助手席がしっかりと畳めたことで、ピラーをなくす価値があるからこそ今回やった。シートが収まらないのであればピラーをとる価値はさほどないというのが我々の考え。利便性があって初めてお金をかける価値があるということで今回採用した」とのことだ。実は、初代NA系ロードスター乗りから広く知られているキスモ。マツダのユーノスロー…

《小松哲也》

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