【ホンダ モンキー125 試乗】立派に“成長”した姿にホンダの執念を感じる…青木タカオ

モーターサイクル 新型車
ホンダ モンキー125
ホンダ モンキー125 全 13 枚 拡大写真

遊園地の乗り物から誕生した排気量50ccのレジャーバイク、ホンダ『モンキー』は、昨年夏に惜しまれつつ50年という長い歴史の幕を下ろした。

あの可愛らしいバイクは、もう出ないのか……。ファンは嘆き悲しんだが、125ccになって今夏また復活している。前後8インチだったタイヤは12インチへと大きくなり、全長1365mm、全幅600mm、全高850mmだった小さな車体は、全長1710mm、全幅755mm、全高1030mmと立派な車格になっているのだ。

しかし、各パーツのサイズ比率は50cc時代そのままで、モンキーならではの分厚いシートやアップハンドル、太いタイヤやアップマフラーなどすべてがまったく同じサイズ感なのが驚く。

タイヤとエンジンの隙間や、グリップとシートの位置関係など、50ccモンキーと同じに見えるよう徹底的に再現しているのだから、このこだわりよう、いかにホンダが“モンキー”というオートバイを愛しているかがわかる。いやこれはもう、ホンダの執念なのかもしれない。

乗ってみると、ホビーバイクだったモンキーが立派なオートバイ然としているから感慨深い。フンワリと柔らかい乗り味ながら、エンジンは力強く加速も鋭い。フロントフォークは倒立式で、ブレーキも前後ディスク。現代的な足まわりで、当然ながら制動力は申し分ないし、ブレーキのタッチもしっかりしていて、オモチャ感覚はもうどこにもないのだ。市街地ではクルマの流れをリードできるし、幹線道路を使ってツーリングに行っても快適だろう。

前後フェンダーやヒートガードは上質なクロームで仕上げられ、もはや高級感させ漂っている。そう「モンキー125」は、大人のライダーも納得させるモーターサイクルとして生まれ変わり、世界を大きく広げている。

■5つ星評価
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
コンフォート:★★★
足着き:★★★★
オススメ度:★★★★

青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. トヨタ『ランドクルーザー250』発売、520万円から…特別仕様車も
  2. マツダ、新型3列シートSUV『CX-80』をついに世界初公開 日本導入時期は
  3. ジムニー愛好者必見! ベルサスVV25MXが切り拓く新たなカスタムトレンドPR
  4. トヨタ ランドクルーザー250 をモデリスタがカスタム…都会派もアウトドア派も
  5. トヨタ堤工場、2週間生産停止の真相、『プリウス』後席ドア不具合で13万台超リコール[新聞ウォッチ]
  6. 日産はなぜ全固体電池にこだわるのか? 8月にも横浜工場でパイロットプラントを稼働
  7. アルファロメオ『ジュニア』がミラノ・デザインウィーク2024に登場
  8. ホンダ『N-VAN』一部改良、急アクセル抑制機能を装備…アウトドアスタイルの特別仕様も
  9. 一気に200馬力以上のパワーアップ!? アウディのスーパーワゴン『RS4アバント』後継モデルは電動化で進化する
  10. <新連載>[低予算サウンドアップ術]“超基本機能”をちょっと触って、聴こえ方を変える!
ランキングをもっと見る