マセラティ レヴァンテ GTS、ジャパンプレミアは“太平洋上”で!…3.8L V8ツインターボ

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マセラティ レヴァンテ GTS ジャパンプレミア
マセラティ レヴァンテ GTS ジャパンプレミア 全 20 枚 拡大写真

8月某日、ちょっと珍しいイベントが行われた。いや、イベント自体が珍しいのではなく、行った場所が珍しい、と伝えた方が正確だろう。催されたのは前日に横浜を出航した大型客船の上。特等とも呼べる限定された人のみが足を踏み入れられるデッキで、マセラティのニューモデルがアンベールされた。

船の名は「MSCスプレンディダ」という。イタリア最大級の船会社MSCの豪華クルーズ船だ。総トン数は13万7936トンで全長は333.3m。定員は乗客、乗務員合わせて約4600名にのぼるというから恐れ入る。飛行機とは別次元。マセラティはその“MSCヨットクラブ”と名付けられたラグジュアリースイートエリアを貸し切った。

そこに集められたのはマセラティの上顧客で、約60組のユーザーが乗船しマセラティの世界観に酔いしれた。イベントタイトルは「Maserati Japan Tridente Experience 2018」。まさに体験型のイベントとなる。

前置きが長くなったが、アンベールされたのは『レヴァンテ GTS』である。言わずもがなデビューからV6を積んできたレヴァンテにV8エンジンを搭載したモデルで、7月に英国で行われたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでワールドプレミアされた。つまり、今回はジャパンプレミア。ただ「太平洋上での…」と枕詞をつければかなり大掛かりなものに思える。

レヴァンテGTSの心臓は3.8リットルV8ツインターボ。最高出力は550psで、最大トルクは730Nmを発生させる。これは『クアトロポルテ GTS』と同じ90度バンクのブロックだが、SUV用に見直されている。しかも+20psというおまけ付きで。開発はマセラティのパワートレーン部門とフェラーリの共同作業。製造はマラネロのフェラーリ社が担当する。組み合わされるギアボックスはZF製8速AT。0-100km/h加速4.2秒、最高速度292km/hというから、もはやSUVの常識を超える。

もちろん、それと同時にGTSはインテリアのエレガントさもこれまでよりアップ。プレミアムレザーやステッチの種類が増えたり、ステアリングホイールやシートの調整機能も追加される。要するに快適性もグッと上がったということだ。まさにエレガントとスポーティさを高い次元で両立させている。

そんなレヴァンテGTSのアンベールを含んだ今回の4日間に渡るクルーズ。発表会の後も2日間スペシャルな海の上での時間を過ごさせてもらった。ゆっくりと走る大型客船の上では時間の流れもゆったりしている。

そういえばプレゼンテーションでマセラティジャパン社長のグイド・ジョバネッリ氏はこんなことを口にした。「マセラティと海は親和性があります。それはマセラティのエンブレムに描かれたトリデンテ(トライデントのイタリア語)。トリデントはギリシャ神話に登場する海の神ポセイドンの持つ三叉槍をイメージしたものです」と。なるほど、そうつなげたか。いずれにせよ、海の神が愛するアイテムと同乗した我々のクルーズ船は、4日間の旅を無事に終え、目的地 上海の港へたどり着いたのであった。

《九島辰也》

九島辰也

九島辰也|モータージャーナリスト 外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。

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