昭和の香りが消えていく…北海道新幹線、青函トンネルで「3分短縮」走行試験[新聞ウォッチ]

モーターサイクル 企業動向
新函館北斗駅
新函館北斗駅 全 1 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2018年9月3日付

●金75個 東京へつなぐ。アジア大会閉幕(産経・1面)

●EV強国へ中国、猛攻勢、最大市場戦略練るメーカー。トヨタ「全方位」にらむ(産経・1面)

●宇宙への観光旅行、6年後にも出発、日本版シャトル民間構想(産経・15面)

●都バス車内、年100人けが、警察統計より大幅に多く(東京・1面)

●2年後のサマータイム「不可能」改修に4年、3000億円、IT学識者ら検討集会(東京・2面)

●北海道新幹線青函トンネルで走行試験、目指せ3時間台、東京―新函館(東京・24面)

●「狙う広告」1兆円突破へ、乱戦市場規制圧力も(日経・1面)

●EV電池蓄電に再利用、日産やダイムラー。欧州で、普及へ処理費用抑える(日経・5面)


ひとくちコメント

北海道新幹線の青函トンネルで、最高速度を最大で210km/hに上げる走行試験が始まったという。JR北海道が2018年度末までに、現在の140km/hから160km/hへの引き上げを目指すための試験だそうだ。

きょうの東京などが報じているが、記事によると、試験は鉄道建設・運輸施設整備支援機構が実施。9月19日まで週1~2回程度、営業時間外の夜中から早朝に行うという。

青函トンネルを含む北海道新幹線の82km区間は在来線の貨物列車と線路を共用している。すれ違う際の荷崩れを防ぐため新幹線の最高時速を140km/hに制限しており、走行試験では160km/hですれ違った際の影響も調査。下り線での210km/h走行も検証するそうだ。

では、なぜ、青函トンネル内の速度を上げる走行試験を実施するのか。北海道新幹線は、2016年3月26日に新青森~新函館北斗間が部分開業し、2030年度末には、新函館北斗~札幌間の開業が予定されている。現在、新青森で東北新幹線と接続し、東京まで直通運転している。東京~新函館北斗間を最速4時間2分で走行しているが、青函トンネル間の160km/h走行が実現すれば、東京~新函館北斗は3分短縮され、3時間59分になる見込みだそうだ。

確かに3分もあれば「カップラーメン」も出来上がるが、その3分の意味は「東京~新函館3時間台」というキャッチコピーが可能になる宣伝効果の意義のほうが大きい。この記事を読んで昔流行した「せまい日本そんなに急いでどこへ行く」という交通標識とともに、北島三郎さんのヒット曲『函館の女』の出だしの歌詞を思い出し、昭和の香りがまた消えていく淋しさを覚える人も少なくないだろう。

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. いすゞ『ギガ』など大型・中型トラック1万6780台をリコール…シートサスペンション不具合
  2. ケーニグセグ、1625馬力の新型ハイパーカー『サダイアズ・スピア』発表
  3. 「クラシックmini」がレストモッドで蘇る! 限定生産で約1490万円から
  4. なぜ? 日産 リーフ 新型がクロスオーバーSUVに変身した理由
  5. 【マツダ CX-60 MHEV 新型試乗】買い時とグレードのチョイスに迷う存在…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る