3輪バイクのADIVA、電動バイク発売の“その先”に見据えるものとは

3輪バイクのADIVAが「京都スマートシティエキスポ2018」で新型電動バイク4台を展示。
3輪バイクのADIVAが「京都スマートシティエキスポ2018」で新型電動バイク4台を展示。全 14 枚

フロントに2輪を備える屋根付き3輪バイク『AD1』や、プジョースクーターを販売するADIVA(アディバ)が4日、「京都スマートシティエキスポ2018」に出展。日本初公開となる2輪EV(電動バイク)2台を含め、計4台を展示した。都市型コミューターブランドとしての個性をさらに進化させ、電動バイクを中核とした移動のソリューションを提案する。

日本初公開となったEVは、軽二輪(125~250cc)クラスの『VX-1』と、原付一種(50cc未満)、原付二種(125cc未満)クラスを用意する『VX-2』の2車種。それぞれが個人ユース向けのツアラー、荷室を備えたビジネスユース向けと個性は明確だ。

さらに、3輪バイクAD1の使い勝手をそのままに電動化した『AD1-E』、最大積載量100kgの荷室を持つビジネスユース3輪EV『AD-Cargo』も並べた。AD-Cargoは3日、グッドデザイン賞を受賞した話題のモデルだ。これら4台の電動バイクは、2019年より順次日本市場に投入される計画だという。

ADIVAは1996年に創業したイタリアのブランド。人々の「移動を喜びにする」ことをねらいとし、先進的かつ独創的な商品を展開し続けている。今回、大々的に見せた「電化」もそうした哲学に基づくもので、都市型コミューターとしての走りの良さや実用性の高さはそのままに、環境問題への配慮、エネルギーの効率的な利用と移動体(モビリティ)を組み合わせたソリューションとして新たに提案する。

日本初公開となったADIVAの電動バイク『VX-1』(左)と『VX-2』(右)日本初公開となったADIVAの電動バイク『VX-1』(左)と『VX-2』(右)

また会場では車両の展示だけでなく、ADIVAの電動バイクを「走る蓄電池」とした電力の有効活用についてもアピールしていた。住宅での太陽光の固定価格買い取り制度が2019年より順次終了することから、これまで売却していた電気を電動バイクに貯めることで、(走行時以外には)自宅で使う電気として有効活用するというもの。ADIVAは住宅メーカーや、家庭用の蓄電システムメーカーなどとの連携も視野に入れ、商品、サービスをさらに拡大していく構えだ。

同社マーケティング部の成田裕一郎さんADIVAの展望について、こう語る。

3輪バイクのADIVAが「京都スマートシティエキスポ2018」で新型電動バイク4台を展示。3輪バイクのADIVAが「京都スマートシティエキスポ2018」で新型電動バイク4台を展示。

「ADIVAは、都市型コミューターを作って人やモノの移動を喜びにすることを掲げてきました。これまでは『乗って楽しむ』という、いわゆる趣味のバイクを作ってきましたが、2015年に全世界本社を日本に設立した頃を機にADIVAの元々のコンセプトからもう一歩踏み込んでいこうとなったんです。移動体を使って何かをやりたい、社会的にモノを動かすソリューションでありたい、そして世の中を効率的に動かしたい。その真ん中にあるのが今回展示した新しいEVであり、ビジネスユース向けのモデルなんです」

「だから、色々な変わった商品ばかりを出しているメーカーと思われるかもしれませんが、コンセプトは変わっていないんです。今回、(同社にとって)これまでと毛色が全く違う京都スマートシティエキスポに出展したのは、都市をどう効率的に動かせるかということに対してADIVAがしっかりとやっていく、という意思表明でもあります。ですので、これまでは『変なバイク屋』(笑)だったかもしれませんが、これからはモビリティを軸としたソリューション集団という形になっていくのだと思います」

グッドデザイン賞を受賞したADIVA『AD-Cargo』(右)グッドデザイン賞を受賞したADIVA『AD-Cargo』(右)

《宮崎壮人》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  2. 「ホンモノのGT」が日常を小冒険に変える…マセラティの新型『グラントゥーリズモ』が誘う世界とはPR
  3. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  4. ノンジャンル220台のマニアック車が集合…第15回自美研ミーティング
  5. メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
  6. 『N-BOXカスタム』用パーツが一挙発売、ブリッツからエアクリーナーシリーズ4種類・5製品が発売
  7. 【トヨタ GRカローラ 新型試乗】「GRヤリス」とはスタンスが明確に違う理由…河村康彦
  8. [音響機材・チョイスの勘どころ]サブウーファー「小型・薄型モデル」の選択のキモは、“サイズ”と“音”と“価格”!
  9. 多胡運輸が破産、首都高のローリー火災事故で損害賠償32億円
  10. トヨタ『ハリアー』が今夏ビッグマイチェン!? 「ハンマーヘッド」デザイン採用か
ランキングをもっと見る