11台のクラシックカーが甲州街道を下る…グランドツアー110周年、国立HISTORICA G.P.2018

グランドツアー110周年を記念した“110”のクルマ文字
グランドツアー110周年を記念した“110”のクルマ文字全 8 枚

11月11日、東京都国立市富士見台の谷保第三公園グラウンドにおいて『国立HISTORICA G.P.2018』が開催された。主催はAutomobile Club Japan。

明治41年(1908年)8月1日、有栖川宮先導のもとに11台のガソリン自動車が、日比谷公園(東京都千代田区)を後に甲州街道を下り、昼食会場となる谷保天満宮(東京都国立市)を目指す遠乗り会、いまでいうグランドツアーが開催された。そのとき谷保天満宮では宮様を中心に自動車産業について、そして、Automobile Club Japan(以下ACJ)という日本初の自動車クラブが設立されるなど、自動車に関する多くのことが語り合われたと伝えられる。

今回開催されたこのイベントは、遠乗り会110年という節目の年であることを祝ったもの。さらに主催者はこれらのことを踏まえ、“日本の自動車工業芽生え地・くにたち”という、国立市の新しい面についての訴求に努めている。

さて、当日は110年前と同様、日比谷公園を朝、戦前のロールスロイス『20/25ランドレー』をはじめとした11台のクラシックカーが出発し、谷保第三駐車場(東京都国立市)を目指した。また、その駐車場ではクルマ文字で“110”を作るためにおよそ100台のクルマが集まった。

日比谷を出発した11台のクルマたちは、谷保の会場に10時半ごろにゴール。最後のクルマ文字に加わり、“110”が完成、記念撮影となった。

この日の昼食はちょっとした工夫が凝らされていた。遠乗り会の昼食は有栖川宮が三越に依頼し現地まで運ばせたことから、今回はACJとレストランの藍屋とのコラボレーションにより、“タクリー号弁当”がエントラントに提供されたのだ。なお、会場の向かいにある藍屋国立富士見台店で同じものを年内限りではあるが食べることが可能であるという。

その後、午後から国立市内を“近乗会(ちかのりかい)”と称したパレードが行われ終了となった。

ACJは現在も積極的に活動を行っており、年内では12月2日に谷保天満宮(東京都国立市)において『谷保天満宮旧車祭2018』を開催する予定だ。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 父親への贈り物に“16万針の刺繍”で飾ったロールスロイスを…世界に一台の『ファントム・ダンテル』公開
  2. 「これは欲しくなる!」ランチア『イプシロン』のスポーツグレード登場に日本のファンも注目
  3. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  4. スバル唯一の海外工場、米SIAが生産600万台達成…今秋生産終了の『レガシィ』ラインオフ
  5. 大阪府警の白バイ、2025年度も「隼オイル」継続採用…過酷な環境でも安定した性能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る