【WEC 18/19第5戦】雨に翻弄された上海戦、トヨタが1-2フィニッシュを飾る…可夢偉組 7号車が富士に続く2連勝

小林可夢偉らの#7 トヨタが優勝を飾り凱旋。
小林可夢偉らの#7 トヨタが優勝を飾り凱旋。全 8 枚

世界耐久選手権(WEC)2018/2019シーズン第5戦「上海6時間レース」の決勝が18日に実施され、LMP1クラスのトヨタが1-2フィニッシュを飾った。優勝は小林可夢偉らの7号車トヨタTS050ハイブリッドで、前戦富士に続く2連勝。

中国・上海での6時間の決勝レースは、雨による赤旗中断やセーフティカー(SC)導入が相次ぐこととなった。予選ではノンハイブリッドのLMP1勢がタイム的にトヨタに接近、レース展開も荒天による波乱を警戒すべき状況になったわけだが、トヨタTS050ハイブリッドの2台は混乱したレースをしっかり戦い抜き、最終的には後続に1周差をつけ、自陣2台が1.4秒差の1-2フィニッシュを成し遂げた。

優勝は小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ-マリア・ロペスの7号車で、前戦富士に続く2連勝となった。2位は中嶋一貴、フェルナンド・アロンソ、セバスチャン・ブエミの8号車。LMP1クラスの3位には、先週のスーパーGT最終戦でGT500チャンピオンとなったジェンソン・バトンが乗り組むSMPレーシングの11号車が入っている。

これでトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)はシーズン4回目の1-2フィニッシュ(第3戦は1-2ゴール後に両車失格)。可夢偉組 7号車と一貴組 8号車は2勝2敗というかたちになったが、第2戦ルマンがポイント5割増なので、同門のドライバーズチャンピオン争いは102点vs97点で一貴組リードの形勢が続いている(総得点のうち、ポールポジション得点「1」は一貴組が計3点、可夢偉組が同2点)。

優勝した可夢偉は「チームが素晴らしい仕事をしてくれましたし、マイク(コンウェイ)とホセ(ロペス)もよくやってくれました。再び勝てて(連勝できて)本当に嬉しいです」とコメント。また、村田久武チーム代表は「難しい天候のなか、富士に続いて1-2フィニッシュできたことはとても嬉しいです。ただ、課題も残りましたので、将来に向けて弱い部分を常に改善していきます」と語り、さらに「本日、復帰2年目で世界ラリー選手権(WRC)マニュファクチャラーズタイトル獲得を決めたTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのみなさん、本当におめでとうございます!」と、WRC組の仲間たちの快挙に祝福の意を添えている。

WECの2018/2019シーズンは、これで2018年のレース日程を終了。残る第6~8戦は2019年の前半に実施される。次戦は来年3月中旬の米国セブリング戦、そして5月初旬のスパ・フランコルシャン戦、さらには都合1年半のシーズンで2度目となるルマン24時間レース(6月)へと続いていくことになる。

なお、トヨタでWEC18/19シーズンを戦っているアロンソは、自身の世界3大レース制覇に向けての最終関門となった「インディ500」の19年大会(5月)に、F1での現所属チームであるマクラーレンとともに2年ぶりに出場することを公表済み。現状、インディ500とWEC18/19残り3戦との間にレース日程の直接的な重複は発生しない見込みなので、WEC参戦への直接の影響もないものと見られる(インディ500の詳細な参戦体制等は未発表。アロンソは19年のF1には参戦しないことも表明済みで、次週末の18年最終戦アブダビGPが当面のF1引退レースになる)。

《遠藤俊幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  2. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
  3. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  4. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  5. ホットハッチの名車『205 GTi』の再来、『E-208 GTi』にSNS興奮!「ヤバいホイール」などデザインにも熱視線
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る