クラシック・オープンスポーツカーが世界遺産を訪問…クラブ・デッラ・バルケッタ2018

世界遺産の韮山反射炉とブガッティ T35A
世界遺産の韮山反射炉とブガッティ T35A全 16 枚

11月24日 “7aクラブ・デッラ・バルケッタ”、通称バルケッタ・ミーティングが、中伊豆ワイナリーシャトーT.S(静岡県伊豆市)にて開催された。

2004年に初開催されたバルケッタ・ミーティング。バルケッタとはイタリア語で小舟を意味し、1950から60年代の数多く見られたイタリアのスタンゲリーニやオスカなどの小さなオープンスポーツカーの愛称として多くのファンに親しまれてきた。

このミーティングでも、これらのクルマが中心となるが、バルケッタの意味を広義に解釈し、戦前を含むオープン2シーター全般が参加車両として認められ、今回も1921年式のフィアット『501Sテスタフィッサ』から、1967年式のフィアット『ディノスパイダー』まで50台がエントリーした。

初回から5年間連続開催されたのち、9年間休眠を続けていたこのミーティングは昨年復活し、今年は復活後2回目の開催である。

素晴らしく晴れ渡った初日、9時過ぎから続々と参加車が集まり始め、会場のテラスに展示されていく。目の前にはブドウ畑が広がり、そして、その向こうには見事に富士山が姿を見せ、バルケッタたちとの共演に、参加者はもとより、見学者や観光客の目を楽しませていた。

この日のスケジュールは集合後、ワイナリーシャトーにてブランチを楽しみ、その後108kmほどのミニツーリングにスタート。そのコースの途中には世界遺産の韮山反射炉(静岡県伊豆の国市)への立ち寄りが含まれた。実は昨年のパーティで、伊豆の国市市長の小野登志子氏から「ぜひ来年は韮山反射炉にも立ち寄ってほしい」との提案があり、伊豆長岡温泉旅館協同組合の協力のもと実現したのだ。

韮山反射炉の前にある芝生広場に続々と参加車両が到着し並べられていく光景に、居合わせた観光客は驚きとともに大歓迎だった様子。実は事前告知が特になされていなかったため、その場にいた市長に、せっかく素敵なクラシックカーが集まるのだから、もっと告知をしたほうがいいとアドバイスがあったほどだった。そこで来年は市としてもより積極的に情報を展開したいと関係者のコメントがあった。

韮山反射炉を後にした参加車は西伊豆スカイラインなど気持ちの良いワインディングロードを駆け巡った。その夜、エントラントたちは会場に設けられたパーティ会場にて、ブラックタイでおしゃれをしながら、地元食材をふんだんに使った食事とワイン、そしておしゃべりを楽しんでいた。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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