『のぞみ』台車亀裂を起こした川重製台車の交換が完了…他メーカー製も交換へ

問題となったN700系台車の側バリの箇所。
問題となったN700系台車の側バリの箇所。全 2 枚

JR西日本は12月7日、2017年12月に博多発東京行き『のぞみ34号』で発生し、重大インシデントに認定された台車亀裂トラブルで、問題となっていた川崎重工業(川崎重工)製N700系台車の交換が完了したと発表した。

川崎重工製の台車では、台車枠を構成し、車体を支える「側バリ」と呼ばれる部分の下部の溶接部から亀裂が発生し、それが伸展した結果、台車枠が歪み、車軸にズレが生じていた。その原因は、側バリ上下の凸部のがたつきが発生しない加工を行なう際、側バリの凸部を削り、肉盛溶接により隙間を調整・固定していたことで、その際に起こった板厚の不足が問題視されていた。

そこでJR西日本では、超音波探傷による点検や目視による入念点検、東海道新幹線に設置されている台車温度検知装置を活用するなどして、安全確保に努めてきたが、板厚が薄いものについては順次、交換を進め、12月5日で完了したことを明らかにしている。

超音波探傷は川崎重工製以外の台車でも実施しており、現時点で未実施の台車が8台あるが、これらについては2019年2月末までに交換を完了させるとしている。

N700系の台車亀裂では、側バリと軸バネ座の溶接時に側バリ下部の板が削られ、設計基準より板厚が薄くなった箇所が発生していた。これを受けて、川崎重工製の台車については、超音波探傷で傷の疑いのあるエコー反応を示した22台については3月20日までに取替を完了。今回、板厚の最小値が7mm未満のものでエコー反応のなかった90台についても取替が完了した。なお、他メーカーのものについてはエコー反応を示したものが6台あり、この交換も完了している。N700系の台車亀裂では、側バリと軸バネ座の溶接時に側バリ下部の板が削られ、設計基準より板厚が薄くなった箇所が発生していた。これを受けて、川崎重工製の台車については、超音波探傷で傷の疑いのあるエコー反応を示した22台については3月20日までに取替を完了。今回、板厚の最小値が7mm未満のものでエコー反応のなかった90台についても取替が完了した。なお、他メーカーのものについてはエコー反応を示したものが6台あり、この交換も完了している。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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