「馬鹿げている」テスラの性能を堪能…ダイレクトでスムーズ、F3より速い!

テスラ モデルS
テスラ モデルS全 15 枚

テスラ・モータース・ジャパンは1月19日、大磯ロングビーチ特設会場(神奈川県中郡大磯町)において、“テスラ・ルーディクラス・キャンペーン”という一般ユーザー向けの試乗会を実施。同社ホームページ上で募集し、応募者の中から抽選で14組ほどが招待された。実際にハンドルを握っての全開加速やスラローム、一般道を体験。また、一部ジャーナリストも参加し同様の体験するチャンスを得た。

【画像全15枚】

モデル3は2019年中に発売、コンパクトSUVも

テスラ・モータース・ジャパンでマーケティングを担当する大塚氏は、テスラの企業ミッションについて、「“持続可能なエネルギーへ世界の移行を加速する”。石油などの化石燃料ではなく、いつでも誰でも作れるようなエネルギーによりサスティナブルでスマートな生活をしていこうというもの」と説明する。

そして現在のテスラの活動は、「自動車と、それ以外にエナジー製品として家庭用の蓄電池、発電するソーラールーフやソーラーパネルを開発し、太陽の力で電気を産んでそれを蓄電してクルマに充電する流れを考えている」と話す。このソーラールーフに関しては「日本での展開はまだだが、蓄電池パワーウォールは2019年中に日本でも開始する予定」という。

電気自動車は『モデルS』と『モデルX』を販売中で、『モデル3』は「2019年中に導入する予定だ」と述べた。

また、現在コンセプトとして発表されている電動トラックの『セミ』と、ニュー『ロードスター』があるが、「ロードスターは2020年の発売を目標に開発中だ」と話す。また、「2019年に『モデルY』といわれるコンパクトなSUVタイプも発表する予定」とした。

テスラは現在スーパーチャージャーという独自のインフラを開設している。大塚氏は「電気はインフラが最も重要。テスラは高速道路にあるような充電器も使用できるが、テスラ専用の充電器もインフラとして構築している」。その理由は、「公共の充電器はバッテリーが小さいタイプのクルマに対して設計されていることから、テスラの大容量のバッテリーに短い時間で充電することは難しい。そこで独自でインフラを開発している」と話す。その時間は、「スーパーチャージャーで30分充電するとおよそ250kmの充電が可能だ」とのことだった。

テスラは運転して楽しい

今回のイベントでは実際にハンドルを握る際に、プロドライバーが横に乗り、操作などのレクチャが行われた。その一人、スーパー耐久レースなどで活躍しているレーシングドライバーの小河諒選手は、テスラがスムーズに走れる理由として、駆動力のロスの少なさを挙げる。

「通常の内燃機関のクルマは、アクセルを踏んでから駆動力がタイヤに伝わるまでに、エンジンが回り、ミッションに伝わり、プロペラシャフト、デフ、ドライブシャフト、そしてタイヤと大雑把に7つの行程を踏んでいる。つまりアクセルで100という力を伝えても、7つの段階を踏む間にそのエネルギーは少しずつ“食われて”しまい、その100の力は伝わっていない」と説明。

その一方テスラの場合は、「モーターに前後タイヤのシャフトが直結しているので、アクセルを踏む、モーターが回る、シャフトが回る、タイヤが回ると4つの行程しかない。それだけアクセルを踏んでからクルマが動き出すまでのラグが減るので、スムーズな走行が可能なのだ」と述べた。

また、走行安定性においても、テスラは「クルマの下面、シートよりも下の部分にバッテリーが敷き詰められている。その結果、同じ車格のクルマよりも車重は重たくなるが、重心がすごく下がるので運動性能は上がる。スラロームをするとクルマのロール感は少なく、ハンドルを切った時にクルマがキビキビと動くことが体感できる」とその走りの特徴を語った。

そして、「乗ってみる前の電気自動車のイメージは、『運転しての楽しさはまずない』というものだった」と小河選手。しかし、テスラに実際に乗ると、「それを覆された。その思いを共有できたら嬉しい」とテスラの感想を参加者へ伝えた。

F3マシンよりも速い

今回の試乗は『テスラS』と『テスラX』が使用され、前述の通り加速、回生ブレーキ、スラローム、一般公道試乗が組み合わされていた。

加速テストでは、「コンフォートモードでアクセルを全開にすると、滑らかな動き出しから音もなく加速していく未来感がある。その一方ルーディクラスモード、直訳すると「馬鹿げている」モードを選択すると、シートにGで体が押さえつけられるほどの加速を味わえる。この感覚はテスラでしか感じられない」と小河選手。メーカー公表値では0-100km/hは2.7秒だが、「F3マシンは大体3.4秒ぐらいというのでそれよりも速い」という。

また、「ほかのガソリンエンジンなどの市販車でも、相当な馬力であればこのタイムは可能かもしれない。しかしそうしようとした場合にホイールスピンするかもしれない。しかしテスラはその制御もすごく賢くて、何も考えずに床までべた踏みしても、誰でもこの加速タイムを出せる。これは電子制御のクオリティの高さがあるからだ」とその特徴を述べた。

回生ブレーキに関しても、「高速域ではそれほど減速Gは感じられないが、40km/hを下回るくらいからはしっかりと減速Gが感じられるだろう。一般道で最も使う速度域なので、そういったシーンに合わせて回生ブレーキの入り方を変えている賢いポイントもある」とテスラの特徴を語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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