ジェイテクト、「ハブユニット用 低トルクシール」を開発…トルクを75%減

「ハブユニット用 低トルクシール」
「ハブユニット用 低トルクシール」全 3 枚

ジェイテクトは、トルクの低減と高い信頼性を兼ね備えた「ハブユニット用 低トルクシール」を開発したと発表した。

【画像全3枚】

開発の背景には、近年、自動車軸受業界では、CO2排出規制の強化と、EV化における航続距離の延長を目的として、従来以上の低損失化が求められていることがある。自動車のホイールを支える軸受に使用されるハブユニットは、燃費に直結する技術として低トルク化が求めらているが、それと同時に高い信頼性も要求される。 低トルク化と信頼性は、一般的には背反の関係にあり、その両立が重要課題の1つだった。

同社は、ハブユニットの軸受部・シール部について、これまでも低トルクグリースや摩擦抵抗の低減アイテムを開発してきたが、今回はさらなる低トルク化を実現するアウトボード側シールを新開発。極寒冷地市場やインフラ未整備市場では、シールリップのしゅう動面に錆が発生することにより、シールリップが異常摩耗し、軸受内部に泥水が浸入しやすくなる。泥水の浸入は、軸受寿命低下の主な原因であるため、この問題の解決が急務だった。

今回の「ハブユニット用 低トルクシール」は、リップ周辺の被水環境を改善することを目的に、流体解析を行い、これまで確認出来なかった水の流れ方向と流量を数値化。 その結果を基に、以下の5つの改善点と効果によって現行品と比べて75%の低トルク化と、泥水環境下でのシール寿命の大幅な向上を実現した。

■5つの開発ポイントと効果

・シール開口部のラビリンス(迷路構造)の強化 → シール内部に浸入する泥水量の低減
・シール内部に樋構造の追加 → 泥水をリップに到達させない
・シールリップのしゅう動面にステンレス製スリンガ(回転軸に装着し、遠心力の振り切り効果で、外部からの浸入を防止密封装置)を追加 → 錆の発生を抑制し、リップの異常摩耗を防ぐ
・リップ数を3つから2つに削減 → リップ反力を減らしてトルクを低減
・グリースリップ部の形状見直し → 形状の最適化でリップ反力を低減

同社は今後、日本国内を始め、極寒冷地を含むグローバル市場で、同製品の拡販を図る。

《丹羽圭@DAYS》

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