【アウディ A6 新型試乗】外観以上に中身が進化した、洗練の5世代目…島崎七生人

押し出し感強めた5世代目

外観以上に進化したインテリア

3リットルV6ターボの洗練された走り

アウディ A6セダン 新型(A6 55 TFSI クワトロ S-line)
アウディ A6セダン 新型(A6 55 TFSI クワトロ S-line)全 40 枚

押し出し感強めた5世代目

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『A6』は前身の『100』の最終型(C4)から呼称変更されたモデルが初代で、そこから数えて今回の新型(C8)は5世代目になる。もともと『80』(現在の『A4』)より上級の、ボディサイズのゆとりが魅力のアッパーミドルクラスのモデルだった。

全長×全幅×全高=4950×1885×1430mmの3サイズと2925mmのホイールベースは、ほとんど先代同等の数値。けれど、グッと低く幅広になったシングルフレームグリルを中心としたマスクは押し出し感を強め、『A8』に近い印象になった。

6ライトのサイドウインドの“アーチ”が美しいことは相変わらずだが、よく観察すると、アーチを織りなすクロームのモールは、先代はルーフ側にあり一体(1本)での構成だったが、新型はドアごと(とリヤクォーターウインド)に各々分断された形に。これはドア開口部を大きく取るためのデザインかもしれない。

外観以上に進化したインテリア

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インテリアは外観以上に変化した。メーターは液晶パネルに置き換わり、各種操作、表示のためのセンターパネル(10.1インチと8.6インチ)もタッチ式となり、物理スイッチがかなり整理されている。情緒派と自覚している(?)レポーターにはいささかクールに映るが、これも時流か。

またクラス感が味わえるのが後席で、適度なクッションが感じられるシートは着座感、姿勢ともに実に快適なのがいい。コンソール後橋部には後席専用のタッチ式のエアコン操作パネルが備わり、アメニティ面の充実も見落とせない。

3リットルV6ターボの洗練された走り

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走りの印象は、相変わらず洗練されたもの。「55TFSI」の呼称がつく試乗車は3リットルのV6ターボに、48V駆動のMHEV(マイルドハイブリッドシステム)も搭載。340ps/51.0kgmの性能を発揮するが、あくまでジェントルなふるまいをみせる。パワーの出方はあくまでスムースだが、同時にギヤの変速は小気味よく、気持ちよい加速が楽しめた。

クワトロシステムによる安定感はもちろんだが、ステアリング系の剛性感もたいしたもので、この点はスポーツカーのようだ。BAS(ベルト駆動式オルタネータースターター)により、スタート/ストップ作動後の再始動はまったくショックはなく、コースティングも可能(55~160km/hで機能する)、状況次第でプロペラシャフト以降の後輪をクラッチで切り離す仕組みのクワトロシステムなど、快適性が高く、高効率な各種ファンクションも、洗練された走りを支えている。

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■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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