熊本電鉄が脱線防止対策に着手へ…枕木の6割以上をコンクリート化

1月9日に脱線事故が発生した藤崎線藤崎宮前~黒髪町間の併用軌道区間。今回、藤崎線では全線で木製枕木のPC化が進められることになった。
1月9日に脱線事故が発生した藤崎線藤崎宮前~黒髪町間の併用軌道区間。今回、藤崎線では全線で木製枕木のPC化が進められることになった。全 3 枚
熊本県の熊本電気鉄道(熊本電鉄)は7月18日、枕木のプレストレスト・コンクリート(PC)化を拡大する工事に着手することを明らかにした。

これは、1月に藤崎線黒髪町~藤崎宮前間で発生した脱線事故を受けた措置。事故調査委員会では木製枕木が残る区間で左右のレールが広がる、いわゆる「軌間拡大」が発生したことが原因である可能性が高いとされ、国土交通省が改善指示を出していた。

これを受けて熊本電鉄では、2月1日付けで九州運輸局に対して「輸送の安全確保に関する改善報告について(中間)」と題した改善策を提出し、恒久対策として木製枕木のPC化を掲げていた。

工事は準備ができ次第順次開始される運びで、対象区間は菊池線上熊本~堀川間・再春荘前~御代志(みよし)間、藤崎線全線(北熊本~藤崎宮前)。

7月18日時点で、熊本電鉄全線の51.8%にあたる9027本の枕木が木製となっているが、今回、PC化されるのはこのうちの2810本となる。

施工は木製枕木が連続する区間に対して行なわれ、直線部は4本に1本以上、緩い曲線では3本に1本以上をPC化するとしている。完了は2020年3月31日を予定しており、その時点のPC化率は64.4%となる。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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