デリバリーサービス配達員に必須の保険[マネーの達人]

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デリバリーサービス配達員に 必須の保険
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シェアリングエコノミー後進国と言われる日本ですが、新しい働き方としてシェアリングエコノミーが徐々に増えてきました。


シェアリングエコノミーとは、人・物・場所・住居・乗り物など個人が所有する遊休資産を、インターネット上のサービスを介して貸し借りや交換、代行することで成り立つ経済の仕組みのことです。


使われていない自動車や住居の貸し出し、専門業者に依頼するまでもないような軽作業や買い物代行など、その分野は多岐に亘ります。


今回ご紹介する内容は、シェアリングエコノミーの中でも「所有している軽貨物車(営業用)を活用して配達代行を行う方向け」です。


軽貨物車(営業用)は普通車やトラックを使う配送業よりも簡単に営業ナンバーを取得できるので、個人事業主として配送業を本業としている人も増えている業種です。


一昔前は、配送業者に所属して業務委託を受けるやり方が主流でしたが、マッチングアプリを活用して自由な時間に自由に働くという形態が増えています。


これこそがシェアリングエコノミーです。


フードデリバリーの物流版Uber eatsとも呼ばれる「DIAq(ダイヤク)」、「PickGo」、「ハコベル」などを利用する配達員に必要な保険を紹介、解説します。



デリバリーサービス配達員に 必須の保険

1. 軽貨物車(営業用)に必須:自動車保険


軽貨物車(営業用)に必須なのは自動車保険です。


営業ナンバーの場合、ネット型自動車保険はそもそも契約できないか、契約できてもは割安とは言えないので、大手損保を選ぶ方が多いと思います。


大手損保もネット型同様の「リスク細分型自動車保険」を扱っていますが、営業ナンバーの場合には保険料が変動しない「一般型の自動車保険」になってしまいます。


自動車保険は、保険のスペック(補償内容)が重要なので下記に例を出してみます。



≪一般型自動車保険の保険料と補償≫

【自動車保険試算条件】
6S等級(新規加入)・年齢条件なし


【補償】


対人:無制限


対物:
無制限(免責0円・対物超過特約)


人身傷害:5,000万円


車両保険:
100万円(免責3円・一般車両)


弁護士特約


月払保険料:2万2,810円



ゼロスタートの新規契約だと上記のような保険料です。


大手損保の保険料例ですが、個人のネット型自動車保険のように保険料が会社によって大きく変動することはありません


各社似たような保険料水準です。


1日分の稼ぎが飛んでしまうような感じでもありますが、無事故で1年経過すれば月々1万5,530円となり無事故割引で安くなっていきます


また、車両保険の有無で保険料もだいぶ変わってきますが、最近は突然の豪雨で水没することもあり1番の商売道具である軽貨物車には車両保険はつけておきたいです。


運送保険代わりの特約:受託貨物賠償特約の検討を


「受託貨物賠償特約」とは、任意で付帯できる運送保険代わりの特約です。


自動車事故で配送の委託を受けた荷物が損傷を受けた時に荷主に対して弁償する費用が支払われます。



【受託貨物賠償特約】

補償額:500万円 / 1事故


※ 引越し荷物等個人の家財は1個当たり30万円が限度です。


免責:5万円 / 1事故


月払保険料:3,110円



先に運送保険代わりと書きましたが、補償内容や設計の自由度は運送保険のほうが上なので、「荷物に損害が出るのは自動車事故くらいしであろう」という仕事の引き受け方にならマッチします。


割引等級が進めば低廉な保険料になるので、等級が進んでから考えてもよいかもしれません。



営業ナンバーの軽貨物車には、「一般型の自動車保険」

2. 対人・対物事故に備える:請負業者賠償責任保険


業務そのものを対象に掛ける保険です。


年間の報酬額(売上高)によって保険料が変動します。


報酬が多い = 仕事量が多い、ということになりますので報酬が多い人ほど保険料は上がります


軽貨物車運転中は自動車保険が適用されるのでこの保険の出番はありませんが、それ以外の対人・対物事故で補償されます。


台車で他人を負傷させたり、エントランスなど建物を破損したような場合には、自動車保険ではカバーされないのでこの保険の出番です。


保険会社によって保険料差がかなり出てくる保険です。


年間1,000万円の報酬がある人なら、対人・対物1億円補償の保険で保険料は年間1万5,000円~5万円位(月払1,400円位~)になるようです。


保険会社によっては、同様の役割の保険でも名称が異なることがありますが、


「請賠(うけばい)に加入したい」

と伝えると業界の人間は分かります。


なお、自動車保険や個人賠償保険のような示談代行サービスはありません


一定期間、保険料を抑えるテクニック


ここで新規開業者向けにちょっとしたテクニックをお伝えすると、売上予想の過少申告をするという方法があります。


新規開業の場合は実績がないので1年間の売上の予想で契約をします。


この売上予想と言うのは多くても少なくても全く問題ありません。


1年後の満期の時に実際の売上と予想売上とに差がある場合、精算(予想より売上が多いと保険料追徴、予想より売上が少ないと保険料返金)を行います。


精算があるので過少申告で得するわけではありませんが、過少申告は1年後の満期までの間は保険料負担が抑えられるのです。


また、個人事業主が保険会社に申告する売上は、1~12月の売上を税務署に確定申告で申告した数字です。


1月から新規開業した人と12月から新規開業した人とでは、確定申告の申告額は全くと言っていいほど異なります。


公の確定申告数字を満期時に申告しますので、開業初年度と開業翌年度は保険料を抑えやすいです。



台車で 人を負傷させたり、建物を破損「請負業者賠償責任保険

3. 荷物の損害を荷主に弁償:運送保険


配送を請け負った荷物に損害が出た場合に荷主への弁償(賠償)を肩代わりする保険です。


・どんな状況で荷物に損害が出ても補償できるオーリスク型

・補償範囲を限定する事で保険料を下げる限定型



があります。


また、常温、冷蔵、冷凍などの違いで補償内容も分かれるので一口に運送保険と言っても各業者ごとのオーダーメイドが基本です。


一般的な宅配などを想定すると、


年間1,000万円の委託費で、月々1万円~2万円程の保険料

になると思います。


運送保険を選ぶポイント


自動車輸送は、実際のところ保険金支払いが多い部類なので取り扱いを敬遠する保険代理店もあれば、そもそも保険の内容をあまり分かっていない保険代理店も多いです。


どれだけしっかりと説明してくれるか、実際に荷物に損害が出た時にどう言う対応をしてくれるかなどをチェックして加入先を選ぶとよいでしょう。



荷物の損害を荷主に弁償するのは「運送保険」

4. その他必要に応じて検討したい保険


そのほかに必要に応じて検討したい保険を紹介いたします。


個人事業主であり、労災適用がないだけに自分自身の保険も考える必要があります。


ここでは補償(損害の回復、主に損害保険)と保障(生活の維持、主に生命保険)という言葉は明確に使い分けております。


就業不能保険


事故や災害、病気などで所定の就業不能状態になった時に月給代わりに給付金が給付される保険です。


生命保険会社では「就業不能保険」や「就業不能プラン」のような名称であったり、「給与サポート保険」、「総合収入保障保険」、「生活保障特則付家族収入保険」など名称は多様です。


損保会社では、「長期就業不能所得補償保険 (GLTD)」、「所得補償保険」があります。


病気による就業不能まで保障範囲に含まれるため、保険料水準は決して安いものではありませんが、特にご家族の大黒柱の方は検討の価値があります


自分の業務内容と保険との関係を整理する


保険は助け合い制度などと言われることもありますが、事業者サイドの保険の位置づけとしては他人が損失を肩代わりしてくれる道具という認識でよいです。


どの損失を代わりに支払って欲しいのか、どのリスクに備えたいかなどは各自の考え方や働き方、扱う荷物で変わってきます


なんでもかんでも保険に肩代わりさせようとすると保険料がバカになりませんので、ご自分の業務内容に合わせた内容をオーダーするのが肝要です。


例えば、宅配中心のAmazon Flexと小さな引っ越しまで行う業者とでは、選ぶ内容は異なってきます。


シェアリングエコノミーとはいえ立派な事業者ですから、特に損失が多額になるようなケースには保険で備えておくことがとても重要です。


例えば、関東から関西へ10万円で配送を受託したものの、その荷物が自損事故で壊れて100万円を弁償しなければならない、といった時が保険の出番です。


働き方の形態は新しくても、抱えているリスクは従来型の同業者とそれほど変わらないのですから、自身にとって必要な保険を吟味することをおすすめします。(執筆者:原山 栄治)

「DIAq」「PickGo」などデリバリーサービス配達員に必須の保険4種を解説

《原山 栄治》

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