レスポンス読者が公道試乗!トヨタ 新型車『ヤリス』の「ここがすごい」

トヨタの新型車『ヤリス』レスポンス読者試乗会に参加した5名と、プロドライバーの三浦健光さん
トヨタの新型車『ヤリス』レスポンス読者試乗会に参加した5名と、プロドライバーの三浦健光さん全 36 枚写真をすべて見る

2月10日にいよいよ販売開始となったトヨタの新型車『ヤリス』。昨年の発表以来、その人気は沸騰中だが、ディーラー展示車両も納車もまだまだこれから…というタイミングで、選ばれしレスポンス読者5名が、実際に公道試乗できる機会を手に入れた。

当日のナビゲーター役を務めたのは、NASCARの欧州シリーズにトヨタ『カムリ』で参戦し、日本人としてはじめてクラス・チャンピオンに輝いた経歴を持つ三浦健光選手。トヨタのディーラー向け研修にも深く関わり、トヨタ公式サイトでは新型車『ヤリス』のオフィシャルムービーにも出演しているプロドライバーだ。

そんな文字通り「特別」なイベントとなった新型車『ヤリス』試乗会の様子をレポートする。今回参加した5名は、全員男性ながらプロフィールも参加理由も多種多様だ。


ジムカーナやサーキットも嗜むMT派ながら、通勤用のクルマを必要とする奥様のためにコンパクトカーを検討中という山下さん(40歳)。

ゴルフや釣りを楽しみ、普段はバイクに乗ることも多いが、新車はコンパクト系を割と短いスパンで買い替えるという釜床(かまとこ)さん(56歳)。

ちょっと旧い趣味系の欧州車をはじめ3台を所有しながら、母親へのプレゼントとしてコンパクトカー探しをしているという森さん(27歳)。

元はスポーツカー好きで、一台とじっくりつき合うタイプのため、買い替えスパンは長め、今は奥様とコンパクトカーを共有しつつバイクに乗っているという野田さん(45歳)。

これまでは奥様と週末の買い物などの都度、カーシェアを利用していたが、東京近郊へ転勤を機に平日の通勤も兼ねてマイカー所有に移行したいという後呂(うしろ)さん(34歳)。

新プラットフォーム「TNGA」が実現したパッケージング&デザイン


今回、試乗車として用意されたのは、2台の『ヤリス HYBRID G 1.5L・E-Four』。1台は春らしさを感じさせる新色「アイスピンクメタリック」、もう1台は高級感の漂う「アバンギャルドブロンズメタリック」と、新型車『ヤリス』のバラエティの豊かさを象徴するボディカラーを揃えた。

「新プラットフォームのTNGA(Toyota New Global Architecture)を採用し、コンパクトカーながら効率のいいパッケージに仕上げられているのが新型車『ヤリス』です。車体を軽量、高剛性かつ低重心に仕上げて運動性能が高い、というのはもちろんですが、パッケージングやデザインにも大きく影響しているんです。コンパクトカーにとって運転しやすさはもちろんですが、一目置かれる個性も大事ですからね」

2台の実車を前に三浦氏が新型車『ヤリス』を紹介すると、「デザインにキレがあってまとまっている」「欧州車のように艶がある」「男性が一人で乗っても似合いそう」といった感想が口々に挙がる。

新型車『ヤリス』の魅力を語るプロドライバーの三浦健光さん
国産スポーツカーに乗る山下さんは、「ルーフが低くてすごくスポーティなデザインですよね。前後のフェンダーの張り出しとか、力強さがあって、走り出すイメージがすごくありますね」と、走りに期待させるデザインだと評価した。

現有車はライバル車である国産コンパクトという釜床さんは、「普段乗っているクルマは、どちらかと言えば実用一辺倒。だけど、どうせ乗るならそれだけじゃつまらない。新型車『ヤリス』は、乗っていて楽しそう、という雰囲気がありますね」と話す。

スポーツカー好きで「MTのヤリスにも興味がある」と話す野田さん
一方で、この時、前席・後席のシートに特に注目していたのが野田さんだ。「外観を見たときは小さいクルマだなと思ったんですが、実際に座ってみると想像以上に窮屈さを感じないんですよね。後席は特に、見た目以上に広いなと思いました」。

三浦氏は、「そこにパッケージングの上手さがあるんだと思います。実際の寸法は大きくなくても、つま先が前席の下にすっぽり入るとか、膝が前席に当たらないとか、そういう工夫で広いと感じさせることはできる。それを実現できるのもプラットフォームを一から見直した恩恵だと思います。だけど、クルマは動くものですから、走って快適かどうかはまた違う話。試乗して確かめてみてください」と話し、いよいよ公道試乗がスタートした。

期待値をはるかに超える、落ち着いた走り


試乗では、実際に新型車『ヤリス』のステアリングを握り、郊外路/高速道路/市街地という速度域の異なる状況をミックスした30~40分ほどのコースを走った。

スポーツ・ドライビング経験の豊かな山下さんは、走り終えた第一印象を「思っていた以上にスポ―ティで、"走る・曲がる・止まる"が気持ちよくできました。高速道路の進入でも余裕があって楽なぐらい」と話す。

釜床さんは、「コンパクトなのに、ステアリングの座りがしっかりしていて、直進している時の安定性がすごくいいんですよ。アクセルのつきもよくて乗り易いし、ゼロ発進から加速まで、CVTと思えないほどエンジンの反応がリニアで扱いやすい」と続ける。

同じく国産コンパクトを奧様と共有している野田さんも、「ひと昔前のハイブリッドだとアイドリングストップから再始動したときに、前に突き出されるような感覚があるじゃないですか。でも新型車ヤリスはそれが全くなくて。発進の滑らかさはすごいですね。それでいて、『MTで乗りたい!』と思わせるスポーティな要素も沢山ありました」と、新型車『ヤリス』のもつドライビング・ファンに印象づけられたようだ。


またツインターボや直6エンジン搭載の欧州車に普段から慣れ親しんでいる森さんは、「高速道で、普通に走っていたつもりなんだけど、知らず知らずのうちにけっこうな速度が出ていて(笑)それくらい静かで、安定感がすごいなと思いました。再加速する時にも、一瞬の間をおいてから遅れて加速感がやってくるとかでなくて、トルクの出方もダイレクトに感じられていいですね」と、余裕ある走りに驚いた模様だ。

そしてカーシェアを通じて、普段から色々なコンパクトカーを乗り比べているという後呂さんは、「アクセルを踏んだ分だけ素直に前に出てくれる。大人が3人乗ってもあれだけ自在に走れるのだから、すごく使い易そうですね」と、融通無碍のドライバビリティが印象に残ったという。

普段はカーシェアを利用しているが転勤を機にコンパクトカーを検討中だという後呂(うしろ)さん
新型車『ヤリス』の走りの魅力をそれぞれの角度から話す5人のコメントに、三浦氏は「確かに、"アクセルを踏めば走る・ステアリングを切れば曲がる・ブレーキを踏めば止まる"のは当たり前のようでいて、実は当たり前じゃないんです」と加える。

「ドライバーの操作が意図通りに伝わるか、運転しやすいかどうか、乗って快適か否かは、ボディ振動の少なさや剛性の高さだけでなく、ドライバーや乗員の着座位置や視界のよさ、あるいは足元スペースが窮屈でなく無理のない姿勢で両足を置けるかどうか、そんな細部にも左右されます。それに今回、とくにエコドライブした訳でもないのに、3人乗りでエアコンをフルに使って、平均燃費は25.3km。カタログ値のWLTCモードでいう30km超は、かなりリアルだということですよね」

クラスレスなインテリア&実用性


新型車『ヤリス』の「クラスレス」な仕上がりは、インテリアや使い勝手でもより実感することができた。

「ダッシュボードからスクリーンが飛び出ているのを見て、室内は圧迫感がもっとあるかと思いきや、視界は広かった。シートヒーターも付いていて、装備の充実ぶりが高級車のようだと感じました」(森さん)

「色々な機能が使いやすくて、アクセスしやすいのが良いですね。あとはステアリングの位置を前後上下に動かすことができて、自分のドライビングポジションにぴったり合わせられるのがいいですね。コンパクトカーでこれがついているのはすごいなって」(野田さん)。

「後席のシートがすごくしっかりと作られているのに驚きました。ちゃんと身体のカタチに沿ってくれて、カーブで揺すられても体が安定していました。膝下の支えも十分あって、これならずっと座っていても疲れなさそうだなと思いました」(後呂さん)

「今、他のコンパクトカーも色々検討して見ているんですが、中でも新型車ヤリスのインテリアは『凝縮感がある』と思いましたね。運転する人にとっての使いやすさがすごく考えられているんじゃないかな。あとは、パーキングブレーキが手動レバーである点は、電子式パーキングより個人的に好感でした」(山下さん)

コンパクトカーを乗り継いでいるという釜床(かまとこ)さん。クルマを見る目はジャーナリストも顔負け!?
「ドアを開けて最初に感じたのは、シートの色使い。ワインレッドをあしらったシート生地は上品だと思いましたし、ダッシュボードのパッドの質感もよくて、昔の高級車と比べても遜色ないくらいのクオリティだと思いました」(釜床さん)

内装について三浦氏は、こうまとめる。

「これもTNGAプラットフォームの恩恵ですが、着座位置を低く設定できたおかげでルーフ高も下げられて、カッコいいスタイリングを実現しています。それでいて、ピラーの位置を綿密に検討して広い視界を確保したから、低く構えたエクステリアなのに快適で、使いやすく凝縮度の高いインテリアになっているんですね」

“小さいだけのクルマ”に満足しないこだわりユーザーも魅了


新型車『ヤリス』の質の高い走り、そして想像以上に考え抜かれたパッケージングや使い勝手は参加者たちの脳裏にしっかりと焼き付いたようで、「新型車ヤリスのオーナーだったら」というイメージも膨らんだ。

「コンパクトカーって遠出するイメージが正直なかったんですけど、長距離でも乗り易くて疲れも少なそう。リアトランクに電源もある(※ハイブリッド車にオプション設定)ので、普段使い以外にも、キャンプに行ってみたくなりましたね」(森さん)

「今は出張の時にもスポーツカーを使っているんですが、やっぱり燃費が厳しくて…。新型車ヤリスなら燃費もすごくいいので、長距離乗っても家計的にも助かるのが嬉しいです。今日も高速道で使ったんですが、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)もスムーズなので、積極的に使って遠出をしたくなりました。」(山下さん)

「都心に向かう時は渋滞を避けて公共の交通機関を使うことが多いのですが、あの視界と燃費のよさ、そしてデザインのよさを鑑みれば、周りから視線を集めるぐらいでいい。だから敢えて電車でなくヤリスで都心に出かけたい。そういう乗り方もアリだと思えてきました」(釜床さん)

「もしMTが選べたら、ワインディングでどのぐらい走りを楽しめるか、気になってきました。スポーティな走りについても、背中を押してくれそうな一台という感触がありますね」(野田さん)

「モーターショーで見てからかっこいいと思っていたんですが、『乗ってもいい』ことがわかりました。近所の買い物でも長距離の旅行でも、どこでも行けそうなクルマですね。(いつも利用している)カーシェアは便利だけど、好きな時に必ず乗れる訳じゃないので、何かしらマイカーが欲しいと考えていたんです。コンパクトカーを検討しているんですが、乗ってますます自分のクルマならヤリスがいいと思うようになりました」(後呂さん)

奥様のためにコンパクトカーを検討中という山下さん。自身は国産スポーツカーを所有する。
また今回、自身のクルマとしてではなく奥様、お母様が乗るクルマとして新型車ヤリスを検討していると話していたのが、山下さんと森さんだ。見て、触って、試乗して、おすすめできるクルマだったのか。山下さんは、「おすすめというか、『買い』ですね。妻のクルマにと考えていたんですが、僕自身がハートを掴まれてしまいました」と笑う。

森さんは、コストパフォーマンスのよさがポイントだと話す。

「燃費と値段を聞いてびっくりしました。大衆車というとコストがかけられていない、安っぽいというイメージがあったんですけど、新型車ヤリスはすべてが上級車並み。先進安全装備もすごく充実していて、特にパノラミックビューモニターは母親にも安心だなと思いました。コンパクトカーでここまで充実しているとは…まさに『最強の大衆車』だなと思いました。母親にも安心してすすめられそうです」


参加者たちの熱っぽい反応に、三浦氏もすっかり満足した様子だ。

「いいコンパクトカーというのは、小回りが効いて低燃費ですよというだけじゃなくて、日常的に気軽な扱い易さに加えて、手足のように操れる自在感というか、限られたサイズの中に色々な要素がギュッと詰まった感覚がある。コストを抑えたチープな大量生産車とは、むしろ程遠い存在なんです」

「モデルチェンジの度に先代モデルより大きくなるのが近頃の定石である中で、新型車ヤリスは、サイズを増すことなく開発陣が知恵をふり絞った。鉄板一枚からどこにお金をかけるべきか、このサイズ感を大事にしつつクオリティを上げていくことで、ボディの大小によるヒエラルキーを覆すことに成功しています。それに、今回の試乗会では、コンパクトの乗り手は譲れないこだわりがあって、妥協のない欲張りな方々であることが証明されましたね(笑)」

新時代のコンパクトカーとして、期待値も既成概念も気持ちよく裏切ってくれる。“小さいだけのクルマ”に満足しない、こだわりを持つ人たちの望みにも、遥か高いレベルでそれを実現してくれる。それが新型車『ヤリス』なのだ。

トヨタ ヤリス公式サイトはこちら

《南陽一浩》

この記事の写真

/

ピックアップ