【横浜ゴム ジオランダーCV G058】オンロード用M&Sタイヤでありながら、快適かつ静粛性が向上

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横浜ゴム ジオランダーCV G058
横浜ゴム ジオランダーCV G058全 10 枚

増え続けるSUV需要に対し、横浜ゴムがふたつのタイヤを新たにリリース。ここではそのひとつ、ジオランダーCV G058を一般路で試すことができたのでインプレッションをお届けしたい。

トヨタ『RAV4』(ガソリンモデル)で試したのはジオランダーCV G058。ジオランダーといえばトレッド面にごついブロックをいくつも配置するオフロードタイヤを想像しがちだが、このシリーズのレンジはとても広く、7つものグレードをもってオンからオフまでをカバーしているのである。

横浜ゴム ジオランダーCV G058横浜ゴム ジオランダーCV G058
そんな中にあってジオランダーCV G058は、オンロード用のM&S(マッド&スノー)タイヤとなる。「ジオランダーSUV」の後継モデルとして新登場したジオランダーCVは、チャート的に言うとオンロードモデル最上位となる「ジオランダーX-CV」の直下に位置しながら、コンフォート性能的にはこれに匹敵する実力を持っていると資料にはあった。

新作ジオランダーCVは従来性能に快適性能をプラス

横浜ゴム ジオランダーCV G058を装着した トヨタ RAV4横浜ゴム ジオランダーCV G058を装着した トヨタ RAV4
実際に走らせた印象も、なるほどと頷けるものだった。
タイヤサイズは225/65R17。M&Sのトレッド構造や65扁平のエアボリュームも手伝いタイヤ全体の当たりが柔らかく、まずとても乗り心地がよい。
トレッド面には細かいサイプが切られているにも関わらず、ロードノイズが低く抑えられていることにも感心した。それはいわゆるサイレント系プレミアムタイヤのような静粛性ではないが、高・中周波のパターンノイズが低く抑えられている。いわなければこれがマッド&スノータイヤだと気づくユーザーは、ほとんどいないのではないだろうか?

そしてこの、M&Sタイヤにおける快適性能の獲得こそが、新作ジオランダーCVで求めた性能だった。昨今のクロスオーバーSUVはモノコック構造が主流となり、オンロード性能が重要視されている。しかしとっさの降雪にも対応できるマッド&スノー性能は外したくないという声も強く、ジオランダーCVができあがったのである。

横浜ゴム ジオランダーCV G058横浜ゴム ジオランダーCV G058
そうした背反性能を両立させるべく、コンパウンドにはウエット性能とスノー性能をカバーする2種類のポリマー(ゴム)がブレンドされた。そしてこの低温でもしなやかさを保つポリマーは、乗り心地の良さにも貢献している。
柔らかいゴムの強度を保つのは、高配合されたシリカだ。そしてこの混ざりにくいシリカは、前述した『ブルーアースXT』同様に最新攪拌技術「A.R.T.Mixing」によって分散されている。

特徴は柔らかな乗り味と静かな走り

ロードノイズは、ブルーアースXTと同様に「5ピッチバリエーション」技術で低減される。ちなみに従来製品であるジオランダーSUVと比較すると、時速80km/hでのパターンノイズは9%、時速50km/hでのロードノイズは34%も低減されている。また時速40km/hからの突起乗り越し時の振動(タイヤ上下軸力)は、7%低減されたという(騒音エネルギーでの比較。サイズは225/65R17、試験車はトヨタRAV4)。
横浜ゴム ジオランダーCV G058横浜ゴム ジオランダーCV G058
柔らかな乗り味と静かな走り。ここからハンドルを切ってもジオランダーCVは、そのトーン&マナーをきちんと揃えていた。ショルダーを張り出さないプロファイルからも想像できていたが、操舵に対する踏ん張り感はほとんどなく、スーッとカーブを走りきる。ハンドルを切ったときのレスポンスやアジリティを求めるなら、ブルーアースXTに軍配が上がる。しかしクルマ全体の動きをもってコーナリングを楽しめるドライバーならば、この自然にロールを促す曲がり感には、味わい深さを感じてくれると思う。

ふとした降雪にも効果が期待される

今回はドライ路面のみの試乗だったが、ウェット性能は前述したソフトコンパウンドとマウンド・プロファイルがその接地性を向上させ、4本の主溝を軸としたトレッドパターンが高い排水性を確保している。これも数値で言うと従来製品に対してウェット制動で12%、ウェット操安性では13%の性能向上を果たしたという。
横浜ゴム ジオランダーCV G058横浜ゴム ジオランダーCV G058
スノー性能は当然スタッドレスタイヤには及ばないだろう。しかしそのソフトコンパウンドがもたらす路面追従性の高さや、主溝の外側2本に配置したギザギザなパターン、そして両ショルダーに配置した太い横溝や細かいサイプを見ると、確かに横浜ゴムが言う通り、軽微な雪なら対応できそうな印象を抱く。つまりこうしたスノー性能は、スタッドレスタイヤ交換における繁忙期の回避や、春先における不意の降雪などで効果を発揮すると思う。

そして肝心なサマー性能を総括すれば、今回の試乗でジオランダーCVにはM&Sタイヤらしからぬ対応力があるとわかった。むしろその乗り味は、好んで選ぶほどに快適だ。
横浜ゴム ジオランダーCV G058を装着したトヨタ RAV4と山田弘樹横浜ゴム ジオランダーCV G058を装着したトヨタ RAV4と山田弘樹

《山田弘樹》

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