【BMW 1シリーズ 新型試乗】小さいくせに五感に向けて攻めてくる…岩貞るみこ

BMW 1シリーズ 新型(118i)
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試乗した「118i Play」の諸元表を、思わず二度見した。そこには1.5リットルの「直列3気筒」エンジンと書いてある。直列3気筒といえば、軽自動車の得意分野である。燃費には貢献するものの、でも音はすっかすかで軽々しく(失礼)、ついでにエンジンが動いているときの振動も大きい。走らせているときに、わずかながら敗北感すら感じてしまうエンジンである。

しかし、BMWは違った。エンジンスタートボタンを押したと同時に、聞きほれるほどの魅惑的な排気音が車内に響き渡る。音のひとつひとつが細胞にしみわたり、安堵すら覚える。音って大事。すごく大事。3気筒のエンジンでもこんな琴線に触れる音に仕立てられるのか。さすが、音にこだわるBMWである。

低く表情ゆたかな排気音に包まれて握るハンドルは太め。しっとりとした手触りに、安心感が倍増する。アクセルに合わせて音が変化する様も、わくわくする。今や世の中はハイブリッド全盛で、「静かなクルマはいいわ~」と思う機会も多いけれど、いざこうして「エンジン音、排気音です!」と、真正面から自己主張してくる音を聞くと、昭和に青春していた世代としては、しみじみほっとする。

走りですか、もちろんいいです。加速減速コーナリング、BMWらしい期待通りの完成度。加えて、エントリーユーザーを狙った『1シリーズ』だというのに、ふてぶてしいほどの色気と存在感を放つフェイスマスクにも妙にはまる。

こちらに気に入られようとするんじゃなくて、攻撃的に誘ってくる仕立てっぷり。小さいくせに五感に向けて攻めてくる姿勢に、心はぐらぐら揺さぶられてしまうのである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、ノンフィクション作家として子どもたちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。

《岩貞るみこ》

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