「持ち運び式」にジウジアーロデザインも…まだまだあった、こんなカーオーディオ【懐かしのカーカタログ】

アルパイン SK-800(1979年)
アルパイン SK-800(1979年)全 8 枚
“あの頃”のクルマをカタログで振り返る「懐かしのカーカタログ」。今回は、好評だったカーオーディオ編の第二弾。持ち運び式やジウジアーロデザインなど、時代を経てもなお輝くものがある。

◆アルパイン SK-800(1979年)

アルパイン SK-800(1979年)
カタログは昭和54年6月となっているが、記憶が正しければアルパインの日本市場向けの初めての製品がこのSK-800。20W+20WのパワーアンプとFMチューナーを内蔵したシンプルなワンボディだった。カセットテープ挿入口のフラップがFMのダイヤルも兼ねた斬新なアイデア。音質は当時の純正カーステレオとは比べ物にならない良さだった。

◆ソニー XR-61(1983年)

ソニー XR-61(1983年)
1DINサイズのソニーのカーオーディオ。前出のアルパインとともに実は筆者が実際に使っていた私物で、当時の愛車(いすゞ117クーペ)にはオーディオの取り付けスペースが1DIN分しかなかったため所有期間中、この2台を愛用した。確か輸入車をターゲットに発売された機種で、未確認だが、もともとは海外向けに展開されていた製品だったはずだ。

◆ソニー MEDIA(1980年)

ソニー MEDIA(1980年)
スカイセンサー(ポータブルラジオ)、リスン(ホーム用システムコンポ)など、当時のソニーファンだったら行き着きそうな、ユニークな持ち運び式のカーコンポ(バイト代ではとても足りず筆者は行き着けなかった)。車内でもアウトドアでも使えるようにしたもの。ちなみにソニーではカー用の8mmビデオプレイヤー、VHSビデオプレイヤーも発売している。

◆パイオニア・ロンサムカーボーイ(1980年)

パイオニア・ロンサムカーボーイ(1980年)
まだ“カロッツェリア”の名が誕生する前、同社のカーオーディオ初期(といっても6年目と書いてある)の製品群。シルバーフェイスで前面パネルの横幅は150mm(後に180mmサイズも登場)。さまざまなラインアップを展開していたが、写真はその中でもひと際ユニークだった、ダイヤル式のFM/TVチューナー、GX-7。

◆JVC(1991年)

JVC(1991年)
JVCでは、カタログの表紙にイタルデザインのショーモデル「ASPID」を載せ、G・ジウジアーロのデザインによる商品群を展開していた。写真のページに載っているのはCDチェンジャーコントロールチューナーデッキ及びレシーバー。機能をメカメカしく見せないスマートなデザインが当時のG・ジウジアーロらしい。

◆三菱(1992年)

三菱(1992年)
やはり前回のオーディオの回で、文字だけでカタログがご紹介できなかったクルマ用のDATデッキ。よくよく読み返せば何と録音機能付き。さらにハンドル付きでクルマから取り外せ、専用のユニットと組み合わせて家の中でも使えるようになっていた。

◆三菱ギャランΛ(1976年)

三菱ギャランΛ(1976年)
前回のカーオーディオの回で載せそびれてしまったもの。カタログでは“走るオーディオルーム”と表現されている。三菱車らしくホームオーディオで定評の「ダイヤトーン」名義のシステムとし、圧巻はリヤシェルフに取り外し可能な(!)木製エンクロージャー(スピーカーボックス)を搭載していた点。トゥイーター+ウーファーのバスレフ式2ウェイだ。

◆日産パルサー(1986年)

日産パルサー(1986年)
トップモデルの「ミラノX1ツインカム・サウンドセレクション」には、確か日本車で初めてJBLスピーカーが標準搭載された。ハッチバックのバックドアを開けて車外でも音楽が楽しめるよう、筒状のスピーカーユニットが150度後方にも回転させられる仕掛けだった。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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