2013年末に販売が開始されたホンダのコンパクトSUV『ヴェゼル』は、発売から6年が経過した2019年暦年にSUV新車販売台数第1位を獲得するなど、ホンダを支える1台になった。
目次
- コンパクト化というトレンドに乗ったSUV
- グローバル展開するコンパクトSUV、開発の狙いとその使命
- 【試乗】ガソリンモデルも侮れない実力…諸星陽一
- 【ハイブリッド 1700km 試乗前編】リコール前後で乗り味は変わったのか…井元康一郎
- 【ハイブリッド 1700km 試乗後編】優位性を感じられる走りの素性と、一体感に欠ける乗り心地…井元康一郎
- 【マツダ CX-3 & ホンダ ヴェゼル】日常使いから郊外レジャーまで…4WDディーゼルと2WDハイブリッドを乗り比べ
- 「RS」追加…全グレードに安全運転支援システム設定も
- 1.5リットルVTECターボ搭載の新グレード発売
- 【ツーリング 試乗】車重を意識させない、一体感のある軽やかな身のこなし…片岡英明
- 【モデューロX 新型試乗】このタイミングで出てきたからこその高い完成度…岡本幸一郎
コンパクト化というトレンドに乗ったSUV
流麗なデザインと上質なインテリア、快活な走りを備え、新時代の「スペシャリティ」を標榜するホンダの『ヴェゼル』。
しかし、ヴェゼルは、新型『フィット』、新型『シティ』(2013年11月にインドで発表)に続く、グローバルコンパクトシリーズの第3弾モデルでもあり、全世界で販売されるグローバルカーでもある。
コンパクト化というトレンドに乗ったSUV 画像
グローバル展開するコンパクトSUV、開発の狙いとその使命
ホンダが発売したコンパクトSUV『ヴェゼル』は、『フィット』や『シティ』などグローバルコンパクトシリーズとして全世界に投入される戦略モデルだ。
ヴェゼルの発表会では、ホンダの伊東孝紳社長が「2016年までに全世界でグローバルコンパクトシリーズ合計年間160万台の販売を達成したい」と意気込みを示したが、直近の国内受注状況は、発売後約1カ月となる1月12日時点で2万4900台と、目標の国内月間販売台数4000台の6倍超えと好調なスタートを切った。
グローバル展開するコンパクトSUV、開発の狙いとその使命 画像
【試乗】ガソリンモデルも侮れない実力…諸星陽一
『CR-V』だけとなっていたホンダのSUVラインアップに新たに追加されたモデルが『ヴェゼル』だ。
ヴェゼルはフィットをベースとしたモデルだが、そのサイズは初代CR-Vに近い全長4295mm、全幅1770mmと堂々としたもの。最初に試乗したのは1.5リットルのガソリンエンジンを搭載する「S」。ミッションはマニュアルモード付きのCVT。
【試乗】ガソリンモデルも侮れない実力…諸星陽一 画像
【ハイブリッド 1700km 試乗前編】リコール前後で乗り味は変わったのか…井元康一郎
ホンダのコンパクトSUV『ヴェゼルハイブリッド』を1700kmにわたってテストドライブする機会があったのでリポートする。
ヴェゼルは同社のコンパクトカー『フィット』をベースに作られたSUVで、1.5リットルガソリン+CVTと1.5リットルガソリン+DCT(デュアルクラッチ式自動変速機)ハイブリッドの2種類のパワートレインがある。エンジンはCVT版で131馬力、ハイブリッド版で132馬力と、排気量1リットルあたり80馬力台後半を発生する高出力型。ハイブリッドの場合、バッテリー出力とエンジン出力を合算した最大値は152馬力に達する。試乗したのはリコール前後とも、お洒落な2トーンカラーのインテリアを特徴とする「Z」グレード。走行抵抗の大きなスポーツタイヤを履いているため、JC08モード燃費は24.2km/リットルと、ベーシックグレードに対して1割ほど落ちる。
【ハイブリッド 1700km 試乗前編】リコール前後で乗り味は変わったのか…井元康一郎 画像
【ハイブリッド 1700km 試乗後編】優位性を感じられる走りの素性と、一体感に欠ける乗り心地…井元康一郎
ホンダのコンパクトSUV『ヴェゼルハイブリッド』を1700kmにわたってテストドライブする機会があったのでリポートする。
クロスオーバーSUVの優位性が感じられる走り
最低地上高に余裕のあるクロスオーバーSUVという成り立ちのヴェゼルは、路面が荒れ気味の山岳路など、ちょっとした冒険心を味わえるドライブにはぴったりのクルマであった。試乗車はFWDモデルで、泥濘路や雪道などグリップがことさら失われやすい路面には強くはないのであろうが、テストドライブで走った荒れた舗装路、グラベル路(砂利道)などでは常に十分な駆動力を発揮した。
【ハイブリッド 1700km 試乗後編】優位性を感じられる走りの素性と、一体感に欠ける乗り心地…井元康一郎 画像
【マツダ CX-3 & ホンダ ヴェゼル】日常使いから郊外レジャーまで…4WDディーゼルと2WDハイブリッドを乗り比べ
日常使いでもアウトドアレジャーでも、頼もしいパートナーになってくれるのが、コンパクトカーをベースに誕生したクロスオーバーSUVである。日本の道路事情にマッチしたサイズだから扱いやすいし、経済性も高い。このクラスのクロスオーバーSUVのなかで、もっとも販売台数が多いのは、『フィット』のメカニズムを移植したホンダの『ヴェゼル』だ。これを追っているのが、2月に登場したマツダの『CX-3』である。好調に販売台数を延ばし、知名度も高まってきた。
【マツダ CX-3 & ホンダ ヴェゼル】日常使いから郊外レジャーまで…4WDディーゼルと2WDハイブリッドを乗り比べ 画像
マツダ CX-3 & ホンダ ヴェゼル 郊外レジャーで乗り比べ
「RS」追加…全グレードに安全運転支援システム設定も
ホンダは、小型クロスオーバーSUV『ヴェゼル』に安全運転支援システム「ホンダ センシング」を設定、また新タイプ「RS」を追加し、2月26日に発売する。
今回の一部変更では、ハイブリッド、ガソリン車すべてのグレードでホンダ センシングの選択を可能としたほか、走る楽しさを追求した「RS」を新たに設定。RSは、パフォーマンスダンパーや可変ステアリングギアレシオに加え、ホンダ独自のCVT制御「G・デザイン シフト」を専用設定する。
「RS」追加…全グレードに安全運転支援システム設定も 画像
1.5リットルVTECターボ搭載の新グレード発売
ホンダは、コンパクトSUV『ヴェゼル』に、1.5リットルVTECターボエンジンを搭載した新グレード「ツーリング・ホンダ センシング」を設定し、1月31日より販売を開始した。
新グレードのツーリング・ホンダ センシングは、ヴェゼル初採用となる吸排気デュアルVTCを備えた直噴1.5リットルVTECターボエンジンを搭載。優れた燃費性能とトルク感のある伸びやかな加速を実現している。また、ボディ剛性を向上させるとともに、専用仕様のパフォーマンスダンパーおよびヴェゼル初となるアジャイルハンドリングアシストを採用し、クルマとの一体感としなやかな乗り味を提供する。
1.5リットルVTECターボ搭載の新グレード発売 画像
【ツーリング 試乗】車重を意識させない、一体感のある軽やかな身のこなし…片岡英明
2014年にデビューするや瞬く間にクラスナンバー1の販売を記録し、クロスオーバーSUVの代名詞になったのが『ヴェゼル』だ。18年2月には気合の入ったマイナーチェンジを実施している。フロントマスクを中心に化粧直しを行い、インテリアも質感を高めた。また、プリクラッシュブレーキや車線維持支援システム、アダプティブクルーズコントロールなど、8種の機能をセットにしたホンダセンシングも全車に標準装備としている。
【ツーリング 試乗】車重を意識させない、一体感のある軽やかな身のこなし…片岡英明 画像
【モデューロX 新型試乗】このタイミングで出てきたからこその高い完成度…岡本幸一郎
開発はあくまでも“人の感覚”重視
ホンダ車を知り尽くしたエンジニアが匠の技で1台のクルマをトータルでセッティングを煮詰めることで、パーツ単体の組み合わせではなしえない高い性能を実現するという、まさしくその言葉どおりの仕上がり。これまでも折にふれてホンダアクセスが手がけたコンプリートカーの「モデューロX」に試乗するたび、その高い完成度には感心させられてきた。