フランスブランド、フォーカルの中核モデル『FLAX EVO』の実力

フランスブランド“フォーカル”の中核モデル“FLAX EVO”の実力
フランスブランド“フォーカル”の中核モデル“FLAX EVO”の実力全 8 枚

フォーカルの中核モデルとなるFLAX(フラックス)シリーズがモデルチェンジしてFLAX EVO(フラックス エボ)シリーズとなって新登場。上位モデルの技術を積極的に取り入れサウンド面のレベルアップを果たした。早速ユニット&デモカーの取材に出かけてきた。

上位モデルの技術をフィードバック
高音質を果たしつつ価格は据え置き

幅広い車種に装着可能な薄型モデルであるPS165FSE幅広い車種に装着可能な薄型モデルであるPS165FSE

超ハイエンドからエントリー、車種専用モデルまで幅広いスピーカーラインアップを誇るフランスのFOCAL(フォーカル)社。中でも中核モデルとして世界各国で高い評価を受けているのがFLAX(フラックス)シリーズだ。今回同シリーズがモデルチェンジを果たし「FLAX EVO(フラックス エボ)」シリーズとなってデビューしたので早速リポートすることとした。

FLAX EVOシリーズはミッドバスの振動板コア材に麻(フラックス)を用いたWサウンドウィッチコーンを採用するのが先代モデルから受け継がれた特徴だ。自然由来の素材を使うことによりナチュラルでニュートラルなサウンドを特徴とし、優れた高域特性や深みのある中低域を備えたスピーカーとして定評がある。そんなFLAX EVOシリーズには注目すべき2つの進化が施された。

取り付け奥行き54.5mmなのでドアの薄いクルマでも高音質なサウンドを楽しめる取り付け奥行き54.5mmなのでドアの薄いクルマでも高音質なサウンドを楽しめる

そのひとつが新たに採用されたMインバーテッド・ドームトゥイーターだ。同社の上位モデルでも幅広く使われているM型断面の振動板を持つトゥイーターで高域の伸びやクリア感をさらに引き出すことができる。さらにミッドバスユニットにはチューンドマスダンパー(TMD)を採用。こちらもFOCALの上位モデルですでに定評のある技術。振動板のリニアな動きをサポートし、歪みを徹底して排除することで優れた中域特性を引き出した。

そしてFLAX EVOシリーズに注目したいもうひとつのポイントがその価格だ。各部の進化が著しい新世代モデルながら、価格は従来モデルに据え置きされているのだ。FOCAL中核モデルのお得感がさらにアップした。

デモカーアルファードの装着画像デモカーアルファードの装着画像

薄型ミッドバスを備えるなど
ラインアップの充実が著しい

FLAX EVOシリーズのもうひとつの特徴はそのラインアップの豊富さだ。中でも今回注目したのはトレードイン取り付けを容易にする薄型モデルの登場だ。165mm2ウェイ・コンポーネントモデルには取り付け奥行き=54.5mmのミッドバスユニットを備えたPS165FSEをラインアップ。スペースの限られる車種も含めて手軽な取り付けが可能になった。

プラグアンドプレイのトヨタパッケージ。専用バッフルを介してインストールされているプラグアンドプレイのトヨタパッケージ。専用バッフルを介してインストールされている

さらに13cmのミッドバスを備えた2ウェイ・コンポーネントモデルを新たに国内ラインアップに追加した。PS130 FEと呼ばれるモデルは130mmミッドバス(取り付け奥行き=59.7mm)を備えたモデル。従来のFLAXシリーズでは国内で販売されていなかった13cmモデルが加わったことによって、取り付け可能な車種も大幅に拡大した。

さらにサブウーファーにも薄型モデルのP25FSE(250mmサブウーファー)、P20FSE(200mmサブウーファー)をラインアップ。いずれも取り付け奥行きは76mmとサブウーファーとしてはかなりの薄型を実現。取り付け汎用性の高さも抜群だ。他にも、3ウェイモデル(PS165F3E)や複数の2ウェイモデルを用意するなどラインアップの幅広さもFLAXシリーズの特徴。細かなユーザーニーズに適合したセレクトが可能となっている。

ツイーターはダッシュボード奥の純正位置にマウントされているツイーターはダッシュボード奥の純正位置にマウントされている

伸びの良さとクリアな高域を持ち
快活で明るいサウンドが大きな魅力

千葉県にあるフォーカル プラグ&プレイ本店にはすでにFLAX EVOシリーズのデモカー(アルファード)が用意されたので早速取材に訪れた。搭載されたのは薄型ミッドバスを備えた2ウェイ・コンポーネントモデルのPS165FSE。ドアへのミッドバスの取り付けは、すでにフォーカルの車種専用キットなどでも用いられているプラグ&プレイブランドのアルミダイキャストバッフルを使用。「錆利休」(さびりきゅう)のカラーリングをまとい質感も高い。精度の高いトレードイン取り付けには欠かせないアイテムだ。さらにダッシュ上の純正トゥイーター位置にはFLAX EVO専用に製作したトゥイーターブラケットを使用し、純正スペースにピタリとトレードイン取り付けしている。

車室内のサウンドをコントロールするDSP“640”が装着されている車室内のサウンドをコントロールするDSP“640”が装着されている

そんなスピーカー群をコントロールするのはPLUG&PLAY(プラグ&プレイ)ブランドのDSPアンプである「PLUG&PLAY 640」。トヨタ車専用のケーブルも用意され、カプラーオンによる手軽な取り付けが可能。25W×4chの内蔵アンプを備え、さらに精度の高いオートチューニングを備えているので手軽に愛車のサウンドチューニングが可能だ。

実際にデモカーを試聴してみるとその音の進化が感じられる。聴き始めて最初に感じるのは高域の伸びの良さ。クリアで、すーっと高い音まで伸びる感覚は心地良い。また中域の華やかな音色も同シリーズの特徴。クリア感をさらに高め、中~高域のバランスも良好。誰が聴いてもわかりやすい華やかで快活な音が味わえる。

ドアを戻すと純正然な装いドアを戻すと純正然な装い

FOCALが満を持して登場させたFLAX EVOシリーズ。トレードイン取り付けで高音質を得る薄型モデルなど、さまざまな工夫を凝らしたユニット群を用意。加工無しに愛車を良い音にしたいと思っているユーザーにもぴったりのシリーズとなった。

《土田康弘》

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