コロナ禍でクルマの購入意識が向上…デルフィス コミュニケーションデザイン局 局長 朝岡幹雄氏[インタビュー]

コロナ禍でクルマの購入意識が向上…デルフィス コミュニケーションデザイン局 局長 朝岡幹雄氏[インタビュー]
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トヨタ自動車の100%出資の広告代理店で、トヨタやダイハツを顧客に持つデルフィス。顧客からコロナ禍で「広告、メッセージが出しにくい」などの悩みを聞く機会が増えたそうだ。そこで、GW前(1000人)、GW後(600人)、6月8日の実施の3回に渡り調査を実施し、GW前、GW後の調査結果をまとめた。対象は、全国のクルマの保有の有無に関わらず、18~69歳の男女に対して全国で行った。

その調査結果について、株式会社デルフィスコミュニケーションデザイン局局長の朝岡幹雄氏に聞いた。

朝岡氏は、6月26日開催のオンラインセミナー【With/Afterコロナ時代のクルマ活用~「クルマ×エンタメ」の可能性~】に登壇し、アフターコロナ時代の「移動」と「クルマ」の新しい価値について講演する。

---:どのような質問項目で調査を実施されましたか?

朝岡氏:一般的な意識・行動(コロナに対する不安、購買・消費行動、企業の広告活動の意識)、クルマ関連の意識・行動(クルマに対する意識の変化、メーカーに対する要望、クルマの購入時期や予算、クルマに感じる価値の変化)、販売店のオンライン商談など(オンライン販売の受容、不安な点、仕組みなど)について聞きました。

18%の人がクルマを購入したくなった

---:クルマに対する購買・意識はどのように変化しましたか?

朝岡氏:調査によると、クルマを買う予定があった人がクルマの購入を中止・延期した人は11%、クルマを購入予定がなかったが買いたくなった人は18%でした。その背景として挙げられるのがクルマ利用頻度の増加です。特に東京都、埼玉、神奈川、千葉などの都市部に住んでいる若い人で公共交通で移動していた人のクルマ利用頻度が高まりました。新型コロナの感染リスクを防止できる移動手段として、クルマに対する安全価値が高まったことがその理由として大きいと思われます。

---:クルマを購入したくなった人は、どのようなクルマの購入を検討していますか?

朝岡氏;クルマも含め、購買・消費行動全体の変化という点では、“自分にとって本当に必要なのかどうか”自分にとっての本質の価値観を大切にするような傾向がみられます。

そうした中、クルマの購入意識は高まっていますが、低価格、低燃費のクルマのニーズが強い傾向です。中古車、レンタカー、シェアリングに対するニーズも伸びています。一方で、企業や日本経済の先行き不透明感から生活者の節約志向が強まっていることから、購入につなげるため、どのように背中を押すかが、課題になっています。

オンライン商談への要望高まる、問われるリアルとオンラインの役割分担

---:オンライン商談に対する受容性は?

朝岡氏;オンライン商談が出来るようにして欲しいという要望が、GW前後で40~50%ありました。今後もオンライン商談に対する要望は高まるでしょう。しかし、オンラインだけではボディサイズやボディカラーの確認、試乗が出来ないといった不安の声もあります。その不安の声は、意向車種によっても違いが見られました。軽自動車を意向する人は、実車を見ないことに対して、比較的抵抗が低いようでした。一方で、SUVやオフロード型を意向する人はクルマを販売店で見たり乗ったりしたいという要望が大きかったです。

---:メーカーや車種によっては、店舗のあり方が大きく変わってくる可能性がありますね。

朝岡氏;リアルとオンラインの役割分担が重要になると考えられます。

---:コロナ禍での新たなクルマの価値とは?

朝岡氏:クルマは、感染リスク低減の観点で安全な移動手段として再認識されました。

また、在宅ワークやオンライン会議が増えました。小さな子どもはいろいろな人の顔が映るオンライン会議のパソコン画面が大好きで、オンライン会議中に子どもが入ってきてしまったりするため、クルマの中で仕事をするパパが増えています。そのため“駐車場パパ”というワードができました。このように、クルマを自分の居場所や仕事場所として使うクルマの”サードプレイス化”も見られます。

「でかける」と「“お”でかけする」

---:移動に対する意識の変化は?

朝岡氏:買い物に行くなど単純な移動「でかける」は減り、できる限りネットで用を足すようになるでしょう。単純な移動で好まれるクルマは、今後はEVや自動運転に移行していく可能性も考えられます。一方、ゆっくりと余暇を楽しむためドライブにでかける、ワクワクドキドキなど特別な体験をしたいといったクルマでの「“お”でかけ」に対する価値は高まると考えています。

これまで経路検索は最短距離が重要視されましたが、コロナ禍では景色の良いのところに寄り道をするなど、ルートの選び方も変わるでしょう。以前のトヨタのテレビCMで「カローラIIに乗って、買い物にでかけたら、財布ないのに気づいて、そのままドライブ」がありましたが、その世界観に近いと感じています。

---:今後の調査の予定は?

朝岡氏:6月8日に実施した、第3回の調査結果をとりまとめています。また、あと1回程度実施を検討しています。

朝岡氏が登壇するオンラインセミナー【With/Afterコロナ時代のクルマ活用~「クルマ×エンタメ」の可能性~】はこちら

《楠田悦子》

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