この名車は、やはり外せないでしょう…いすゞ ジェミニ【懐かしのカーカタログ】

いすゞ・ジェミニ
いすゞ・ジェミニ全 14 枚

筆者の記憶と独断と想い(!)を原動力に続けている本連載。今回は、やはり外せないでしょう……ということで、いすゞが乗用車を作っていた頃の名車『ジェミニ』をお届けしよう。

初代(1974~1988年)

いすゞ・ジェミニ 初代(1974~1988年)いすゞ・ジェミニ 初代(1974~1988年)
『ベレット』(1963~1973年)の後継モデルとして登場。当初は“ベレットジェミニ”を名乗っていた。オペル『カデット』(GM“Tカー”)をベースにいすゞが仕立てたモデルで、今見ても新鮮で、清々しいくらいシンプルでクリーンな内・外観だ。

いすゞ・ジェミニ 初代(1974~1988年)いすゞ・ジェミニ 初代(1974~1988年)
実車は1800追加時(’77年)のボディスタイルに馴染んだ角目より後、スラントノーズ化してからのヘッドランプは複数デザイン(SAE規格角型、丸型、異形の3タイプ)があった。が、初期の丸目もしくは角目が上品でよかった……と筆者は感じていたのは、’77年に『117クーペ』が角目4にされてしまった不信感が根底にあったからかもしれない。

いすゞ・ジェミニ 初代(1974~1988年)いすゞ・ジェミニ 初代(1974~1988年)
それまでの他のいすゞ車同様に長寿だったが、ディーゼルや電子制御燃料噴射装置ECGI装備の1.8リットルDOHC(130ps/16.5kgm)搭載車(ZZ/T、ZZ/R)などをラインアップ。この『ジェミニ』のシャシーをベースの初代『ピアッツァ』が’81年に誕生。『ヒルマン』時代のモデル名だった「ミンクス」も2トーンボディで登場した。

2代目(1985~1990年)

いすゞ・ジェミニ 2代目(1985~1990年)いすゞ・ジェミニ 2代目(1985~1990年)
長く続いた初代の後を受けて登場したのがこの2代目。欧州の街中でロケをしたと想われるカタログ写真を見ていると、アクロバティックな走行シーンが話題となったあの一連のTV-CFが思い出される。

いすゞの設計によるFF車として生まれ変わり、ボディタイプは4ドアセダンと3ドアハッチバックを設定。公言はされなかったが、スタイリングはG・ジウジアーロとされる。

いすゞ・ジェミニ 2代目(1985~1990年)いすゞ・ジェミニ 2代目(1985~1990年)
後期型ではフェイスリフトが実施されたが、モデルを通してセイシェルブルーを始め、イエロー、ピンクのカラフルなボディカラーが人気を集めた。室内も初期の『ピアッツァ』のようなシートパターン、インパネを採用。

モモ、レカロシートを備え、専用のサスペンションが与えられた「イルムシャー」、今の2ペダルのハシリともいえる自動クラッチの「NAVi-5」の設定もあった。

いすゞ・ジェミニ 2代目(1985~1990年)いすゞ・ジェミニ 2代目(1985~1990年)

3代目(1990~1993年)

いすゞ・ジェミニ 3代目(1990~1993年)いすゞ・ジェミニ 3代目(1990~1993年)
“90年代のクオリティコンパクト”を掲げて登場したのがこの3代目。丸みを帯びたスタイリングの4ドアセダンでスタートし、2ドアクーペ(ハッチゲート付き)と3ドアハッチバックも登場した。また走りの性能を磨いた「イルムシャー」(4WDのイルムシャーRも用意)と「ZZハンドリングbyロータス」も設定している。

いすゞ・ジェミニ 3代目(1990~1993年)いすゞ・ジェミニ 3代目(1990~1993年)
後輪をパッシブにステアさせるナチュラル4WSを盛り込んだ「ニシボリックサスペンションシステム」も特徴だった。

なお、4代目、5代目はホンダの『ドマーニ』『シビック』をベースとしたOEM車につき、ここでは割愛させていただく。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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