超大型油圧ショベルを自動運転、日立建機が実証実験へ 2021年度

実証実験で使用する予定の超大型油圧ショベルEX3600-7(右)
実証実験で使用する予定の超大型油圧ショベルEX3600-7(右)全 1 枚

日立建機は7月16日、鉱山現場の安全性・生産性向上を目的に、超大型油圧ショベル自律運転の実証実験をオーストラリアの鉱山で2021年度から実施すると発表した。

オペレータの労働環境の改善、安全を確保するため、超大型油圧ショベルの遠隔操作システムを開発する。遠隔操作システムには、実機にオペレータが搭乗した時と同等の作業性を確保するため、他の鉱山機械との衝突を回避するなど、運転支援システムを組み込む。

掘削・積込などの作業の一部も自動化し、遠隔オペレータ1人が複数の超大型油圧ショベルを運用できるシステムを開発する。段階的に開発を進め、最終的には自律運転機能を持つ超大型油圧ショベルの開発を目指す。

開発するシステムは超大型油圧ショベルEX-7シリーズに後付できる仕様とし、現行機を活用しながら、将来における鉱山現場の自律型オペレーションに対応できることを目指す。

超大型油圧ショベルの自律運転は、単独での導入も可能なのに加え、大規模鉱山で多くの導入実績がある子会社ウェンコ・インターナショナル・マイニング・システムズの鉱山運行管理システムとの連携が可能。自律運転する超大型油圧ショベルがダンプトラックや他の機器と情報のやり取りをすることで高い安全性と生産性の両立を目指す。

実機にオペレータが搭乗した操作に比べて、遠隔操作では車体の周辺状況や車体の傾斜などを把握しにくい。このため、遠隔操作するオペレータの負担軽減を図る接触回避システムと車体安定度監視システムを実機に搭載して実証実験を行う。さらに、ウェンコがバケット内の鉱物の重さを計量するペイロード機能の開発を進め、同時に実証実験を行う予定。転操作支援システムは、超大型油圧ショベルEX-7シリーズに後付けが可能で、実機に搭乗して操作の安全性を高めるシステムとして2022年度中に商用化する予定。

《レスポンス編集部》

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