【トヨタ RAV4 PHV 新型試乗】一般道でも変わらぬ「一格上」の感覚…島崎七生人

トヨタ RAV4 PHV
トヨタ RAV4 PHV全 15 枚

現在、一時的に受注がストップされているという『RAV4 PHV』。訊けば新しいバッテリーの生産、供給の事情というが、もちろん再開に向けて対応中とのことなので、トヨタのホームページ等でそのアナウンスがあるのを心待ちにしたい。

“PHV”は『RAV4』の中でも一格上のクルマ

トヨタ RAV4 PHVトヨタ RAV4 PHV
ところで過日のサーキットでの事前取材の機会に、『RAV4』のPHVモデルの走りの出来栄えの良さに感心させられた。それ以降、果たして一般道で乗ったときの印象はどうか?と気になっていたのだが、今回、それが叶って、変わらぬ印象が確認できた。

率直な言い方になるが、やはり“PHV”は『RAV4』の中でも一格上のクルマ……そんな印象が際立っている。ひとえに専用のバッテリーを床下に載せ、プラットフォーム(TNGAのGA-Kプラットフォーム)は3列シートの北米市場向けの上級車『ハイランダー』と同等という点が“上級な走り”の要因になっている。

トヨタ RAV4 PHVトヨタ RAV4 PHV
クルマ全体の剛性感が非常に高く、サーキットでも実感した“車重を味方につけたしっとりとなめらかで静かな走り”は、路面状況もさまざまな一般公道上でも変わらず……というよりいよいよ本領発揮しているのである。ゆったりとしたフラットライド、なめらかさと重さをバランスさせたステアリングフィール、速度が上がってもレベルを急変させないロードノイズなど、まるで上級セダンに乗っているかのようだ。

いっそ最上級仕様を選びたくなる

トヨタ RAV4 PHV BLACK TONEトヨタ RAV4 PHV BLACK TONE
こうなると装備も充実させて乗りたいとも思う。ステアリングヒーターや前後席シートヒーターがありがたいが、いっそ最上級仕様の前席シートベンチレーション付き(BLACK TONEとG“Z”に装備)を選びたくなる。BLACK TONEであれば走行中は減光しながら点灯するLEDの室内の間接照明も、居心地のいい夜間のドライブ(試乗は白昼だったがトンネルで確認した)を味わわせてくれる。

またPHVであっても実用性がほとんど損なわれていないのは多用途車=SUVでもある『RAV4』らしいところ。ラゲッジスペースも、サイズの詳細がカタログに記されているが、フル乗車時でもまったく問題なしの実用性、機能性をもつ。

もちろんパワートレインの洗練されたマナーは、街中の細かなストップ&ゴーから、幹線道路を走るようなシーン、または駐車場内の移動など、あらゆる場面で運転しやすい。気難しさがなく、PHVならではの快適性、特別感を普通に扱える点がやはり魅力だ。

トヨタ RAV4 PHVトヨタ RAV4 PHV

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  4. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
  5. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る